ヤツの名はボビーさん
「・・・・・♪」
ばくん!
「・・・・・♪」
「なあ?冴草ちゃん?普通食虫植物って言うくらいだから虫食べるんじゃないのか?」
リビングの窓際には先日から家にきた食虫植物の植木鉢がおいてある。
某赤い帽子のヒゲのおっさんのゲームに出てきそうな妙な植物が。赤と緑のでっかい頭にトゲトゲの葉っぱ。見たまんまアレだよな、こいつ。
「んでなんで、そいつはトーストを食べてるんだ?おまけにシュガートーストだぞ?甘々の」
「・・・・・?」
小首を傾げてよくわからないって顔をする彼女。
「う〜ん、そういうものなのか?こいつ?」
俺がつつこうとした瞬間。
ばくん!ガチン!ガチン!
「うおっ!あぶねぇ!噛み付いてきやがった!冴草ちゃん、こいつヤバくないか?」
今確かに歯を剥いてたよな?
そんな俺をよそに冴草ちゃんは嬉しそうにそいつを撫でている。
心なしかそいつも気持ち良さそうに見える。
こっちをチラ見してニヤリと笑った。ように見えた。
「・・・・・・」
「えっ?名前あるって?ボビーさん?」
「・・・・・・」
ボビーさんねぇ……めっちゃ威嚇してますけど?
こうして我が家にボビーさんが仲間入りをした。
冴草ちゃん曰く、走ったりはしないから大丈夫だとのこと。
いやいや、そういう問題じゃないだろ?
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