第43話 ばあばのコロッケ

あらあ、いらっしゃい。じいじ、ほら、来てくれたわよ!


迎えに行けなくてごめんね?大丈夫だった?


ふふっ、そうね。もうこんなに立派なお姉さんになったんだものね。ほんとに、小さかった子が大きくなるのはあっという間ねぇ。


あちらのおばあちゃまは、お元気?


・・・・・・そう、ばあばより5歳上だったかしら。ご病気もあるんでしょうけど、大変ねぇ。


ああ、これ?今日はコロッケにしようかと思って。好きでしょ?


手伝ってくれるの?嬉しいわ。疲れてるだろうから休んでていいのよ?


そう?じゃあ、久しぶりにばあばとお料理しましょ。あ、荷物はいつもの部屋に置いてね。夏布団出しておいたけど、寒そうだったら言って頂戴。





早かったわねぇ。ちょうどジャガイモがゆであがったから、皮むきを手伝ってくれる?熱いから気をつけてね。


タマゴはもう少し茹でた方が良いかしら。しっかりめに茹でた方が混ぜたときの食感が良いのよね。その間にタマネギをみじん切りにして、炒めて。透き通ってきたら、合い挽き肉を入れて塩こしょうで味付けするの。


良い感じの色ね。そしたら、ジャガイモのボウルに入れて、混ぜて頂戴。


ゆでタマゴの殻剥きはね、ティースプーンでやるのよ。教えたことあったかしら。


そうそう、そうやって掬う側で全面を叩いて、殻と殻の隙間に柄を差し込んで、くるっと。ふふ、上手上手。細かい殻を落とすためにボウルの水で軽く洗ってね。


そしたら、水切りネットに入れて、絞るの。タマゴのみじん切りって大変でしょ?目の粗い、ミカンが入ってるネットみたいなタイプの水切りネットに入れて絞れば一瞬よ。


さ、そしたらマヨネーズを入れて味を調えて。


人差し指から薬指までのくぼみに収まるくらいの俵形にまとめたら、小麦粉、溶き卵、パン粉の順に衣を付けてバットに並べていってね。


揚げ油は何回か使い回してるから、あく取りのために葱の青いところと生姜のスライスを2、3枚入れて温めていくの。生姜のスライスが浮いてきたら、油の準備ができたって印。葱と生姜を取り出して、コロッケを入れていくわよ。


はねないように、そうっとね。


きつね色になったら、取り出して網の上で油をきって。


はい、できあがり。やっぱり2人でやると早いわねぇ。


じいじったら、つまみ食いはダメだってば。まったくもう。・・・・・・ま、今日はトクベツね!


うん、美味しい!

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1ポモドーロ小説 はろるど @haroldsky

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