第3話 ローランとの出会い

再びログインし、俺はゲーム内チュートリアルを終えた。このゲームは一つの大きなフィールドに30人一緒に入り自分以外はすべて敵とし、最後のひとりになるまでを競うゲームということだ。

「さて、まず何すっかな。」

「ん?そこの君!」

辺りを見回していたら後ろから声が聞こえた。

「俺のことですか?」

「そうそう。君ビギナーでしょ?それもVRFPS自体。」

金髪で背の高いアバターのこの人は俺がビギナーだと言うことを見抜いてきた。

「そんなに警戒しないで。別にビギナーを襲ったりどうこうしたりだなんて考えてないから。あ、俺の名前はローラン。よろしくね。」

「ムラサキです。宜しくお願いします。」

「敬語じゃなくていいよ。ゲームなんだから。」

「そっか、よろしくな。」

「そうそう、このゲームは習うより慣れろって感じだから。とにかく戦ってみるのが大切かな。」

「なるほど。だが、初心者がいきなり行っても大丈夫なのか?」

「とりあえず説明するとここは市街地。ショップやらが集まってるよ。この街の真ん中のビル、あそこから戦いに参加するんだ。チュートリアルで教わったよね?」

「ああ、とりあえず把握している。」

「そうかい。じゃあ歩きながら話そうか。」

そう言って俺とローランは歩き出す。

「とりあえずは1戦やってみないか?俺と2人でチームを組んで。」

「…は?」

「何言ってるんだって顔だね。」

「それはそうだろう。」

見たところローランは初心者って訳では無い。それどころかVRにもFPSにも慣れているようだ。

「とりあえずは戦って感覚とかを確かめるのが大切だよ?それに1人でやるよりいいスタートダッシュがきれそうでしょ?」

ローランはこちらのことを思って提案してくれる。これを断るのは悪いだろう。

「俺としては有難いのだがローランはいいのか?こんな初心者と組んでも。」

「構わないさ。ビギナーに優しくするのは先輩の役目だからね。」

ローランはドヤ顔でキメてくる。

「そうか、ありがとう。よろしくな、ローラン。」

「うん。よし着いたよ。中に入る前にフレンドになっておこうか。」

「ああ。どうすればいい?」

「メニューから遅れるよとりあえず今回は僕が送るから了承してね。」


PN ローラン

rank シルバー

了承しますか

はい いいえ


「なるほどな。名前と…ランク?」

「ランクはランク戦であげれるよ。」

ランク戦については知らなかったから聞けてよかった。恐らく上がるにつれて何かしらの報酬があるのだろう。

「それじゃあ登録するよ。まずは待機ルームに入ってそこで装備とかの調整ができるよ。」

「分かった。いくか。」

「「オープン!」」

視界が白い光で埋まった。

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last・bullet・line 真白 雪 @MashiroYuki2260

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