玉梓4 怨念

富士山頂で海水が噴出する。

犬士と吸血鬼達はその流れに乗って魔界を脱出した。


吸血鬼達は我関せずと飛び去っていく。

犬士達はそれを見送りながら、玉梓を退治する為に山頂に残る。


誰も吸血鬼を追わないので犬影だけは制御棒で自分のUFOを呼び、

吸血鬼一団を追跡した。


後から乙姫も脱出した事で隔絶されている魔界内での海水の供給が止まる。


ひとしきり噴き出した大量の海水が富士山火口を湖にした後、

海水噴出口は狸へと変化した。


見た目は普通の狸。

犬士がその周りを囲んでいる。


膨れたお腹がつかえて弱々しい狸に逃げ場はないように思えたが、

広く険しい山頂でどれだけ素早く動けるか分からない。


慎重に包囲を縮めると狸がこてんと倒れた。

それを見た犬士もつられて倒れ眠ってしまう。


狸寝入り。

狛ちゃんだけは何もなかったように距離を詰める。


狛ちゃんは犬型ロボット形態でビームサーベルを振るうが、

狸は海水を吐き、その勢いも使って飛び下がる。


海水のしぶきに紛れて狸が人間の女性に変化し眠った乙姫を抱えて盾にした。

玉梓が乙姫の首を絞めると八つの珠が吐き出され、

乙姫も竜の落とし子に変化する。


玉梓「もう一度汚してやろうぞ」

玉梓が珠を拾おうとする。


しかし玉梓は血を吐き、膝を落とす。

もがき苦しみ始めた玉梓の口から海水と共に犬塚が吐き落とされた。


海水で満たせば脱出できるならと、

犬塚は脱出せずに魔界を毒霧で満たす事にしたのだ。


戻った犬塚が玉梓の首をはねて乙姫を取り返した。


玉梓の生首が最後の呪いを発動する。

玉梓「富士山が噴火して日本は終わる。お前たちの海水のせいで。」


火山性地震が始まった。

玉梓の中に残るすべての海水が富士山を刺激する。


玉梓は村雨の切傷によって消滅していく。

ついに恨みを晴らしたと勝ち誇った顔のまま。

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