希望の珠8 神速の増援
のっぺらぼうを退治した事で犬神が復活した。
耳は聞こえていたので状況は狛ちゃんから聞いている。
地下大阪城に珠転送して犬坂に挨拶し、武器庫を確認する。
なぎなた、槍、木槌、小太刀、弓矢、パイルバンカー、破魔の笛、
鎧、暗視サングラスを装備した。
富士山頂の狛ちゃんの元へ転送すると、枕返しと共に魔界へ落ちていく。
底に着くと東犬が鬼の死体を溶岩に投げ込んでいた。
おびただしい数の死体に外傷は無く、血の匂いもしない。
挨拶して犬士達が向かった方角を聞き、走り出した。
■
すぐに大きな足音が聞こえ始め、巨人だいだらぼっちが歩いているのを発見した。
だいだらぼっちの視線の先には陽子天狗と犬塚が飛んでいる。
今までに無い巨大さゆえか、手を出さずに一定の距離を保っている。
だいだらぼっちは踏み抜いた土を掴み、陽子たち目掛けて投げつけ始めた。
追い付いた犬神はだいだらぼっちがしゃがんだ瞬間、
その左肩目掛けて飛び上がる。
槍を思い切り突き刺して踏ん張り、なぎなたで首筋を斬る。
しかし大きすぎる体の心臓に槍は届かず、斬った首筋からは血も出ない。
かろうじて首を傾け動脈を斬れなかったようだ。
だいだらぼっちの右手が土を捨て、迫る。
犬神はだいだらぼっちの耳にしがみ付いて思い切り破魔の笛を吹いた。
爆音でだいだらぼっちが気を失う。
犬神がネーバ星から戻って修行している時に思いついた神速の応用だった。
複雑な動きでは脳が神速に追いつかないが、息を吐くだけならば。
落雷の爆音さえ防ぐ鎧あっての技でもある。
気絶している間に犬塚が合流し、村雨で首を斬った。
今度こそ勢いよく血が噴き出すが、だいだらぼっちが動き出す。
犬神はだいだらぼっちの首筋に見覚えのある噛み傷を見た。
吸血鬼の噛み痕。
動き出すだいだらぼっち。
しかし村雨の切傷は癒えることなく失血死させた。
犬神「タルナーダを呼んだ方がいい」
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