シークレットウォー12 戦争と平和

大雨が数日続き、ダンジョンに濁流が流れ込む。

多すぎる入り口から流れ込む水はぶつかり合って、

下へ下へと流れた。


河童に変化した陽子がその流れに乗って突入する。


狛ちゃんスマホがソナーでマッピングを行うのを見ながら、

高速で泳ぐ。完全に水浸し。


犬神に暗視サングラスを借りているのでよく見える。

敵と出会うことは無く、簡単に最深部までたどり着けた。


最深部の洪水対策と思われる大空洞には、

すでに五割の水位まで水が溜まっている。


天井近くの壁に穴が開いている。

たぶんここが溢れきる前に次の空洞に流れるのだろう。


地上の犬神の元へ転送した。

犬神「おかえり」


陽子「行ってきます」

再度突入し、今度は別の分岐を埋めていく。


地図が埋まり始めると、

最深部の通路に上向きの空白地帯が幾つもある事がわかる。

たぶん居住区なのだろう。


乙姫がその最深部の縦穴偵察に向かう。


上に長い縦穴、横には分岐の横穴が幾つもある。

その先が居住区だった。


登り切った所にも大きな横穴、

その先が戦闘船が行き交うショートカットの縦穴だった。


ダンジョン攻略は水攻めで成功した。

後は簡単だ。


単独行動の天使を狙い、

タルナーダのしもべとする。


地下居住区にやたら夜目が利く天使が増えた。



大陸西岸を押さえたことで極東のミカエル国に地龍を輸入する。

ミカエル国にもダンジョンを備えた。


守りを固め大国でスパイが暗躍するが、

一向に戦火が収まらない。


確かに、吸血鬼に異星人が支配出来たならば、

その前にすでに地球が支配されている。


あと一手、何かが足りない。


戦争で人口が減れば、地球への侵攻は無い。

平和で人口が増えれば、いつか地球に侵攻するかもしれない。


陽子がそれでも平和を望むのはわがままかもしれない。

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