大阪城攻防戦6 姫転生
青鬼の首は、現世に戻った途端、輝きだして宙に浮いた。
ノーダメージ甲冑に任せて凝視してみる。
光が収まると、小さな珠となってポトリと落ちた。
拾って見ると文字が浮かぶ。
義
ふところへしまった。
犬神は大阪城へ向かってパトカーを走らせながら、
様々な疑問を整理しようとしていた。
犬坂と名乗った陰陽師なら、落ち着いた時に聞けば、
答えてくれるかもしれない。
■
犬神が戻ると、大阪城外堀で1匹の赤鬼と警官達が戦っていた。
例のお堀地下入り口は見つかっていないのだろうか。
剣士犬塚の姿は無く、雷も収まっている。
犬神は加勢し、鬼と警官の間に割って入った。
急にゴロゴロと雲行きが怪しくなり、犬神に雷が落ちる。
犬神もろとも鬼も警官達も被雷し、警官達は気絶した。
犬神は感電して痙攣している鬼を切り伏せたあと、警官の息を確認し、
堀地下入り口へ入っていった。
■
天守閣に入ると陰陽師犬坂と、伏姫を抱いた浜路が居た。
犬神はふところから義の珠を出して見せた。
「ご苦労様でした、これで増援は無くなりました」
「次は?」
「残党は人々が何とかするでしょう、
城は安全ですので下の部屋でお休み下さい」
犬神は一晩中走り回って疲労困憊ではある。
質問したいが、そう言われては、ひと眠りしたくなった。
外を見ると朝日が昇る所だった。
きれいな景色に少し眠気が収まる。
その時、朝日を浴びた伏姫が輝き宙に浮いた。
朝日と同じようにまぶしく輝くと若い女性へと変化した。
「ばぶぅ」
伏姫の第一声に一同はずっこけた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます