第99話 おっぱいよりもいいところ(愛花5泊目)

「ここに仰向けで寝っ転がって」

「はい……」


 俺は愛花の言うとおりに、地べたに仰向けで寝っ転がった。それにしても、とは一体どこであろうか?

 そんなことを考えつつ、地べたに寝っ転がると、部屋の天井と共に愛花の顔が見えた。

 少し目線を逸らすと、制服のスカートの中が見えそうで……あぁ! この角度、丁度見えないぞこのぉ!っと、俺が身体を気持ち前のめりにしてスカートの中のパンツを覗き込もうとしている変態になっていると、愛花から蔑んだ目で見られた。


「じ……自粛します」


 俺はしょぼんとして、大人しく地べたに姿勢よく寝っ転がる。


「それじゃ、手広げて」

「こうか??」


 俺は左右に手を広げて見せる。


「うん。それでいい。じゃあ、いいよって言うまで、目瞑ってて」

「お、おう、分かった」


 愛花の言われた通りに目を瞑った。辺りが真っ暗になり何も見えなくなる。

 俺が目を瞑ったのを確認すると、愛花はトコトコと俺の近くから離れていったようだ。

 視界を遮られてしまっているので、今どの辺に愛花がいるのかは、音でしか分からない。

 すると、衣擦れの音が俺の頭の上の方から聞こえてきた気がした。

 何をしているのだろうと疑問に思いながらも、俺は愛花の指示があるまで、目を瞑り仰向けに寝っ転がったまま待ち続けた。


 その時であった、いきなり俺の両肩の辺りに何かが当たり、その物体が一気に俺の脇腹辺りまで伸びていく。そして、トンっと頭のてっぺん辺りに何か壁のような柔らかいモノが当たったところで、その両肩に当たっていた何かが一気に俺の顔を締め付けてきた。

 その食感は、柔らかくて、とてもスベスベして心地よかった。まるで低反発枕みたいにプニプニで……ってプニプニ!? しかも、なんか生暖かいような感じが……


 俺は嫌な予感がして、愛花からの指示を受ける前にバッ!っと目を開けた。

 目を開けると、部屋の天井と共に、愛花がニンマリとした表情で俺を見下ろしてきていた。

 そして、俺の両方の頬を挟んでいる物を見ると、肌色の健康的な肉付きのあるスベスベとした綺麗な生足が俺の顔を覆っていた。


「どう大地? 気持ちいいでしょ? 私の太もも」

「なっ!」


 俺は今、制服姿でソックスを脱ぎ、スカートを捲り上げた状態の愛花の生太ももに、顔を挟まれた状態で寝っ転がっているただの変態と化していたのだ。

 慌てて愛花の魔の手から逃げようとするが、力一杯足の力で顔を挟まれてしまっているので、抜くことが出来ない。


「逃げちゃダメ大地。おっぱいよりいいでしょ私の太もも」

「おっぱいよりいいってこういうこと!?」


 俺は見動きをとることが出来ずに愛花を見つめる。愛花は挑発的な目でこちらを見下ろして、勝ち誇ったような表情をしていた。


「さぁ、大地。いっぱい私の太もも堪能してね」


 そう言いながら足を交互に揺らして俺の顔を揺らす。

 プニプニとした心地よい太ももに挟まれながら、波に揉まれるように酔いしれる。

 確かにこれは……おっぱい以上の弾力。いや、むしろこっちの方が気持ちいいかもしれないと思ってしまうほど、俺は愛花の生足の虜に憑りつかれかけていた。


 愛花に揺らされるがままに、愛花の両太ももと共に顔がユラユラと揺れ、心地よさが増していく。あぁ……ここは楽園だ……思わず顔を緩めてしまう。


「ふふっ……嬉しそうな顔しちゃってる。私の太もも気持ちい?」

「うん……最高だよ……」


 俺は反抗するのを忘れ、正直に答えてしまっていた。


「そっか、そっか。じゃあ、そんな変態お兄ちゃんには、もっとご褒美あげる」


 すると、愛花は捲り上げていたスカートを一気に下ろして、俺の顔をスカートで隠した。


「そのまま、手でも太もも堪能しちゃおう」


 愛花は俺の両腕を掴み、そのまま自分の太ももへと導いてくれる。

 俺の手の平が、スベスベの愛花の太ももに乗っかった。


 傍から見たら、JKのスカートの中に顔を埋め、太ももに挟まれながら、その太ももを鷲掴みしているというただの性犯罪者である。


 だが、今はそんなのお構いなしに、JKのスカートの中で太ももを堪能できるという背徳感がたまらなく最高で、どうでもよくなっていた。


「私の太ももスベスベでしょ?」


 俺は愛花の太ももの感触を味わうべく、両手でその太ももを撫でる。


「あっ……んん……」


 愛花から少し甘い声が聞こえてきたような気がするが、今はそれどころではない。じっくりと愛花の太ももを堪能しないと勿体ない。そんな衝動に駆られていた。


 俺は再び両足で揺らされながら、愛花の太ももを顔と手でしばらく堪能していた。

 すると、息を吸った時にスカートが鼻に吸い付いてしまい、息苦しくなり思わずせき込んだ。身体にも力が入り、顔をドンっと上に押し上げてしまった。


「あぁん……!」


 その時であった。愛花から甘い、甘美的な声が聞こえ。揺らしていた足も止まってしまう。

 スカートの中にいるため、愛花の様子を伺うことは出来なかったが、しばしすると、スカートを捲り上げて俺の顔を外に出してトロンとした表情で愛花が見つめてきた。


「もう……お兄ちゃんのエッチ」

「え、何?」


 俺は状況が理解できずに混乱していた。すると、愛花が色っぽい目つきで見つめてきた。


「今は太ももだけだよ。お股刺激しちゃダメ♪」

「……あっ!」


 そうか、俺が咳き込んでつい頭を上に押し上げたから……今俺が挟まれてるのは太もも。つまり上には……

 俺は顔がボワッと熱くなるのを感じた。


「あ、いやっ……!そのぉ……」

「まあ、お兄ちゃんがしたいなら。いつでもいいけど……」


 そう恥じらいつつ、愛花は俺の顔を太ももから解放した。

 俺も太ももを掴んでいた手を離して起き上がる。


 身体を起き上がらせ、愛花の方へ向けると、愛花は頬を染めつつ上目づかいでニタっとした笑みを浮かべていた。


「どう? おっぱいにも勝る気持ちよさでしょ?」


 ここで言ってしまえば、完全に変態確定なわけだが、事実なので諦めるしかなかった。


「あ、あぁ……その……すげぇよかった」

「そか、やっぱりド変態お兄ちゃんだね」


 俺の胸にその言葉がグサリと突き刺さった。


 こうして俺は、愛花によって、また新たなフェチズムを開発させられてしまうのだった。


 ◇



 大地に太ももを堪能させた後、私たちはいつものように一緒の布団に入り、大地の胸に頭を乗せ、撫でてもらいながら眠っていた。


「はぁ~」


 私は思わず感嘆のため息をついてしまう。あぁ~どんどん私のイケナイ世界へと大地を導くことに成功してる。このまま大地が本当の意味でJK犯罪者にならないように、早く私だけの物になってもらわないと……


 それと……私のおっぱいも、せめて大地が手でちゃんとモミモミ出来て満足させてあげられるくらいには大きくしないとね?


 お姉ちゃんもさっきの誰ぞやのブラくらい大きいし、遺伝的には私にもまだ望みはあるはず! うん。大丈夫……大丈夫。


 自分に自己暗示をしつつ、再び大地の寝顔を見る。スヤスヤと寝息を立てて眠っている大地は、どこかスッキリとした表情をしているように見えた。


 でも、これだけは覚えててね大地。まだまだ、私のJK特権は他にも沢山あるんだから♪もっともっと虜にしてあげるね。

 そんなことを心の中で語り掛けながら、私は心地よい眠りへといざなわれていった。

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