第10話 あーたーらしーいあさがきたッッ!

 「くあー……」


 あれだけ夜遅くまではしゃいだにも拘らず、みんなもう起きている

 そして、なんだかおかしな出来事が起きていた


 「おほほ……皆様、ご機嫌麗しくて?」

 

 「な、なんでやねーん!!?」

 「なんか、キャラ変わったわね……」

 「お、クロ!ナイスツッコミや!!」

 

 クロさんと、カラカルさんが間髪入れずにツッコミを入れた相手とは……?


 「朝の清々しい空気は、とても……気持ちが宜しいですね……おほほ……」


 そんな様子をフェネックさんこと、フェネックウーマンは


 「アライさん、元気を分けてあげるとしばらくの間こうなっちゃうのさー……」


 頬杖を付きながら微睡みの一時……


 「あ、でもしばらくしたらもとに戻るからそれまでゆっくりしとこうよ」


 「分けてもらえるのは、とても有難い事なんだけど、なんか罪悪感がすごいんだ……」


 話は遡ること、眠る前……

 ぼくは、大の字になって寝っ転がっていた

 とても心地よい疲労感と共に、うとうと意識が薄らいでいくのを感じていた


 そんな時……


 「これから君に見せる出来事は、とてもショッキングな事だ」

 「?」

 「よく、聞いてほしい。僕はセルリアンだ。それは紛れもない事実だし、君には知っていて欲しい」

 

 とても真剣な声で、ぼくに話し掛けてくるセルリアンさん


 「見てくれ」

 「!?」


 ぼくは、声が出なかった

 と、言うよりも出す事が出来なかった、というのが正しい


 中にうっすら、アライさんと、フェネックさんが浮かんでいる


 「一つことわりを入れておくね?僕は、この子達に依存しないと生きて行く事が出来ないんだ」


 みんな寝静まり、柔らかく吹いていた風が止んだ時、静かに語り始める……


 これは後々、アライさんやフェネックから聞いた事も有るんだけどね?僕は、発生してから、フレンズを襲っていなかったらしいんだ

 勿論、何かを吸収しなくては消滅するのは、時間の問題、これは君も分かると思う


 「じゃあ、どうやって……」

 「今からそのお話になるよ」


 僕は、同族を喰らい生き永らえていたみたいなんだ

 身体が大きい理由は恐らく其処に有るんじゃないかな?って言うのが僕の立てた推測なんだけどね

 ある日の事なんだけど、自分自身に君達で言う「意識」が芽生えた

 

 僕の記憶は、ここから始まったんだ


  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 「こんにちはなのだ!」

 

 声を掛けてくれた存在

 とても可愛らしくて、そして何より輝きに満ち溢れていた


 なんとかコンタクトを取ろうと試みるものの、どうやって接すれば良いのか全く解らない

      未知との遭遇

 

 この子とのファーストコンタクトは戸惑いの一歩


 「アライさーん、きっとこのセルリアンさん、何か事情があるんじゃないかなー?」

 「そうかもしれないのだ」


 僕はこの子達の様に、上手に音を発する事が出来ない

 でも、「アライさん」と呼ばれる子はそんなのお構い無しにずっと音を出し続けてくれる


 うーん、とてももどかしい……


 この時、僕は「セルリアン」と呼ばれる存在である事を知った

 そして、「アライグマ」「フェネック」

 この子達は「フレンズ」と言う存在であり、僕は捕食者プレデター


 「なんかー、このセルリアンさんわたし達の事、知りたそうだよー?」

 「教えてやるのだ!!っとその前にじゃぱりまんを食べるのだ?アライさんはな、お腹がぺこぺこなのだ!……はい、どうぞ?」


 空虚感が支配していた僕は、ちぎってくれた「じゃぱりまん」を吸収する


 「アライさん」

 「のだ?」

 「おててが食べられてるよ?」

 「くすぐったいのだ!!」

 

 その時、僅かばかりだけど充足感を与えてくれた

 

 「セルリアンさん、美味しいか?」


 ああ、とても……満たされるよ


 なんとなくだけど、理解り始める

 なぜ、捕食者である僕にこんな事をしてくれたかを


 「セルリアンさんはな!アライさんとフェネックを助けてくれたのだ!!」

 「あの時はもうダメかと思っちゃったよ……ありがとー」


 それがいつだったのかは分からない

 何せ、僕が僕である事を認識し始めたのはついさっきの出来事


 「スゴかったのだ!ばーんってなって!どーんってなったのだ!!」

 「その後食べちゃったんだよねー」

 

 ばーん、や、どーんはイマイチどんな様子だったのかは理解しかねるけど、「フェネック」がその出来事を伝えてくれる

  

 例えてみるのならば、「アライさん」は無限にリロードされっぱなしのマシンガン

 それも、「フェネック」が上手に砲身アライさんを冷却してくれるからオーバーヒートを起こさない

 そして、相棒「フェネック」は、単体で例えるとスナイパーライフル

 そういった感じ


 ……そうか、解ったぞ!

 音だ!音を模倣してみれば、コンタクト可能かもしれない!! 


 そして、その狙撃スナイピングタイミングを見計らい……


 「アライさん、フェネック」

 「おー!喋ったのだ!!」


 うん、狙撃成功したかと思ったんだけど、大幅に狙いがそれたようだ


 音を発する事は「喋る」

 学習した

  

 それからも、やっぱり止まらない!

 それに、上手い事ちょいちょい冷却を挟んで来るから、困ったもの……

  

 「いよぉし!アライさんに着いてくるのだ!!」


 あれだけ喋ったのに、全く衰えない

 だけど、それは悪い事ばかりでは無く、内容からニュアンスを学び、活かす事が出来たからだ


 遠く離れた場所

 何マイル先か解らないけど、より高度な知性を持ち合わせた存在に逢わせてくれる事になる


 道中、様々なフレンズと出会い、時には恐れられ、時には感謝され徐々に満たされていく何かを、僕は感じ取っていた

 

 アライさんはとても大胆な子

 通常の整備された道を選ぶよりも


 「んー、アライさんここ僕通れないんだけど……?」

 「着いてくるのだ!」

 「アライさーん、セルリアンさん大きいからこっちにしようよー」


 隙間に突っ込んで行く困ったクセが有るようだ

 経験上「お宝はな!こんな道を行くとあったりするのだ!!ぞくぞくしないか!?」なんだとか


 そんなルートを通ると、錆び付いた対戦車ライフルやチェーンガン、そんな重火器が転がっている事もしばしば……、それらが使えるかどうかは解らない

 フェネックにそれとなく聞いてみた処、「嫌な感じがする……」と言う事で触れる事は無いと言う


 侵攻開始からどれ程経った頃だろう


 「セルリアンさん?」

 

 気付いていた

 消滅が近い

 何となくだけど理解に難しくは無い

 動かなくなる事が増えていった

 始めは、誤魔化していれた

 コアから供給されるエネルギーだけで賄いきれない事位は、解りきっている

 

 元々、僕はイレギュラーだ、このまま満たされたまま消滅してしまいたい……

 

 「アライさん!何をしているんだ!?」

 「知っていたのだ……アライさんはな!セルリアンさんがずっとお腹がぺこぺこだったことぐらい、知っていたのだ!!なんで言ってくれないのだ!!」

 「君は、それがどう言う事か知っているのか!!」

 「じゃあ、どうすれば良いのだ!!?」


 別れると言う事は「吸収」するか「消滅」


 その、どちらかを選ばなくてはならない

 ただ、先送りにしていた事のツケが今払わないといけなくなった


 それだけの事……


 「やっと見つけたのです」

 

 上から「声」が

 

 「でかい、うわさにはきいてはいましたがまさかこれほどまでにおおきいとは……」


 「おお!はかせと助手なのだ!」

 「おやぁ?かばんさんはどうしたの?」


 「アライさん、この子達は?」


 「しょーかいするのだ!」


 フレンズの中でもトップクラスの知能を持ち合わせ、有事の際には統括することの出来る存在


 それが、この二人


 特に「ワシミミズク」の助手は、優秀なハンター

 H.Q「アフリカオオコノハズク」、博士の護衛の任に当たって居る


 「みたところおまえは、うごけないようですね?」


 「本来なら倒さなければならない処なのですが、お前に関する資料には、被害よりも遥かに救助率が高かった為、特別処遇とします」


 「何が言いたい?」   


 「なんとかしてやる、といってるのです」


 「君達は、揃いも揃って救いようの無いバカばっかりだ……」


 「これも、我々の生き残りを掛けた選択なのです」

 「れきしは、ぎせいのうえになりたつもの……はじめますよ!」


 「どうなっても知らないぞ!!」


 「あんしんするのです。まんがいちのために、おまえのじゃくてんはあらかじめにぎっているのですから」


 離れた場所から何者かが、核をスナイパーライフルにて捕捉しているらしい


 「……消滅、したくない……!」


 意にも無い「言葉」を紡いでしまう……

 でも本当は、今、この瞬間までこの子達と共に歩いてきた道筋を無かった事にしたくは無かった


 「おまえは、すなおじゃないですねぇ……まぁ、わたしもいえたぎりではありませんが……」


 集中する

 僅か、ほんの僅かさえあれば……


 二人は、じゃぱりまんを咥え、手を当てる

 感覚が二人から四人へと増えた


 アライさん……フェネック……!!


 そう、乾いてヒビの入った不毛の大地

 そこに降り注ぐ恵み、僕にもたらしてくれたのだ……


 「はぁっ……はぁっ……!これでなんとかなるはずです。うごけますか?」

 「手加減……感謝……するです……!」

 「みんな、ありがとう……」

 「セルリアンのクセにいっちょ前に礼は……言えるんですね……」


 「……アライさんっ!!」


 小さな身体、やはり負担が大きすぎたのか!?


 「大丈夫……寝てるだけみたい……」

 「博士、助手!案内してくれ!!」


 「ち、力が……入らないのです……!」


 「乗れぇッッ!!」

 

 「たすけろだの、のれだの、まったく……」

  

 四人を適当に中に入れて……


 「どこへいこうというのですか?」


 「ぐっ……!!?」


 そう、焦燥の余り、「目的地」が解らないまま


 「そっちでは無いのです、反対なのですよ?」

 「了解!!」


 「おぉ、楽チンだねぇ」

 「フェネック!……そうですね……あせりはきんもつですね……」

  

 激しい動きで振り落とさないようにと中に入れたわけなんだけど、端から見たら「食べられている」様に見えちゃうんだよね……だけど、今は緊急事態

 そんな事はいちいち気にしている暇なんて無い 


 「三本目の木を右に!」

 「助手、僕を操縦しろ!!」

 「全く……無茶を言う……だが、任せるです!!」


 博士、助手に指示してもらうよりこっちの方が早い


 「とうぜんです!われわれは……」


      賢いので!!


 ホント、仲良いな……


 慣れないのは最初だけ、右手を指し示せば右に、左手も同様


 「おお、面白そうだねぇ」


 やっぱりフェネックはマイペースだった

 もし、アライさんが起きていたら僕は明後日の方向に全力疾走させられているのは、想像に難しくは無い……


 「フェネック、アライさんには内緒だよ?」

 「そだねー……」 


 「みえてきたのです!おまえたちは、ここでまっているのです!」


 博士、僕から出て……


 「このまますすんだら、われわれ、もろともけしとばされてしまいますので……」


 嘘!?こんな超長射程距離をロックオンし続けていたと言うのか!!?


 「アレを取り扱えるのは、あの子しか居ないのです」


 一体、どれ程の戦場を掻い潜ってきた傭兵なのか……

 やがて、その答えが出る


 暫くすると


 「これでいけます」

 「博士、後ろからドッキリ止めてくれない!?」

 「こまかいことは、きにしてはいけないのですっ!!」

 「お、おう……」


 侵攻最終、あれ程鬱蒼としていた木々は無くなり建物が見える


 「……」


 ライフルのスコープ越しに見た目線は一直線に僕を捉えている

     

     「一発で仕留める」

 

 目は語る

 とても良い目をしている


 若いな……


 おや? 


 「安全装置が作動したままだよ?」

 「うえ!?」

 「それに、そんな大口径でその構えは、肩が外れちゃうよ?」

 「これ、使うの始めてで……」

 「イジワル言っちゃってごめんね?」

 「いえ……」

 「……と、緊急事態だ!アライさんを頼む!!」


  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


 「それから、コノハ博士やミミ助手、かばんとのお付き合いが始まったんだよ。もう大分長くなるね」

 「そうだったんだ……」

 「あ、それと朝起きたらちょっぴりおかしな事、まぁ、楽しみににしてて?」

 「?」

 「それから、こうして僕はね?アライさんとフェネックに声を掛けて貰わなかったら今こうして君とお喋り出来なかったんだ」

 「……」

 「だから、二人が寝静まった後、僕は声には出さないけどこう言ってる」


     僕に、心をありがとう


 「ってね!」


 なんだか、ぼくにはセルリアンさんが笑っているように見えた


 「っと、こんな長く付き合って貰ってごめんね?」

 「いえいえ」


 そして、気が付くといつの間にか朝になっていて、空がうっすらと色付いている時間……


 なんだか、良いにおいがする……

 つられてふらふら、歩いていくと


 「あ、おはようございます!」

 「おはようございます」


 かばんさんは、昨日残った分でお雑炊を作っている真っ最中!

 もちろん、ほいほい釣られたのはぼくだけじゃなくて……?


 「かばんちゃん!おはよう!!」

 「あら、キュルル早いのね!?」

 

 サーバルさん、カラカルさんが寝ぼけてるような顔でやって来た


 「一番乗りは、どうやら逃がしてしまったようだね……」

 「おはよーさーん!お?今日も朝から景気良いなぁ!食い道楽や!!」

 「ねーちゃんだけずるい!こっそり抜け駆けはさせへんでぇ!」


 「かばん!でかしたのです!どったんばったんしたあとにはこれだと、しりょうにかいてあるのです!」

 「〆なのです!博士、我々、かばんの助手で良かったですねぇ……」


 今日も朝からわいわいと賑か!!


 「おほほ……」


 「どたばた!元気印ならこのフレンズさん!!だけども、今日は一味違う!!エレガントアライさんの登場だあッッ!!」

 「まーた始まったわ……って、あんたスプーンで何やってんのよ……」

 「あはは……つい……」


 「なんだい?急にしおらしくなっちまって……」

 「うーん、朝はたまにこんな感じなんだー」


 まぁ、内緒にしておきたい……


 結局、なんだかんだみんなでお手伝いをしながら


 ぼくは、カラカルさんと一緒に浅漬けを担当した

 ジャングルチームがかばんさん農園からバケツリレーのような感じでお野菜を連れてきたのにはびっくり!


 そして


 「みなさーん!朝ごはん、出来ましたよ!!」


 朝のご馳走!「料亭かばんさん」の賄いメニュー!!


       きのこ雑炊


 の完成だあッッ!!


 「かばんさん」

 「はい、なんでしょう?」

 「アレ、入ってますかな?」

 「もちろんです!!」


 期待を裏切らない!おお、ジャパリパーク……


      頂きます!!


 おお……?おお……ッッ!!


 沁みている!味が沁みてこれまた乙なお味!!

 「キュルルちゃん、これも食べてみて?」

 「これは、サーバルさんが?」

 「えっへん!!」


 各地を巡り、すっかりエプロン姿が板に付いたサーバルさん

 今日は、かばんさんもお揃いの白く美しい割烹着姿!!


 「カラカルさん」

 「なに?」

 「美味しゅう御座います!」

 「やったわ!」


 計量していないからこそ出来た「さじ加減」

 「薄めにしようかしら?」と、あまりお塩を入れなかった事が功をそうしたみたい


 「がう……はっ!?……もぐもぐ……お、おい、し……い!!」


 一口毎に驚く表情を変えるアムールトラさんに笑ってしまった……


 「ごめんね……」

 「わ、ら……て……?ね?だ、い、じう……ぶ!!」

 

 みんなで奏でる美味しいの音


 最後にかばんさんの「お粗末様でした」の一言


 今日も、昨日と違う美味しいにありがとう


      ご馳走様でした 


 →←↑→←↑→←↓↓↓A


 楽しい朝ごはんの後は、アライさんが復活して……


 「洗うのだ!洗いたいのだー!!」


 お水でさっと濡らしただけで、ぴっかぴか! 

 

 「これはな!アライさんの特技なんだぞ!!」

 「今日も絶好調だねー」


 手から何処からともなく泡が立ち上がり、みるみる綺麗になっていく


 ぼくは拭き取るだけ

 布巾できゅきゅっと撫でると「キレイにしてくれて、ありがとう!」とお皿が喜んでいる

 

 そんなこんなで後片付けも終わりまったり……


 「あ!キュルルさん、それ……」

 「うん、かばんさんと、サーバルさんを描いてみたんだ」


 大分前、二人は今のぼく達の様に一緒に旅をして楽しかった事や辛かった事、そのたくさんを詰め込んだ笑顔を、今ぼくに出来る精一杯で描き上げる!

 

 構図は、かばんさんがサーバルさんに味見をしてもらうところ

 服装は割烹着姿!!

 これは、譲れない


 「素敵な一枚ですね!」

 「もし、良かったら……?」

 「え!良いんですか!!」

 「良かったね!かばんちゃん!!」

 「でも、サーバルちゃんの分が……」

 「それは、大丈夫だよ!これからもわたしの事も、たっくさん描いもらうんだから!!」

 「ぼく、もっと頑張るよ!」


 ぼくに出来る事はお絵描きをする事

 こんな事しか出来ないけど、それでも喜んでくれた事がとてもうれしかったんだ


 「キュルルさん、ボクからもプレゼントです!……ラッキーさん!よろしくお願いします!!」

 

 「え?……えぇ……!!」


 「また一緒に連れていってくれませんか?」

 「えぇ、喜んで……!」


 なんと!かばんさんの呼び掛けで、以前別れることになってしまったボスが!!


 「キュルル!」

 「ボス!!……かばんさん、ぼく夢を見ているみたいだよ!!」

 「マタアエテウレシイヨ!コレカラモヨロシクネ!!」


 それから、ぼくはジョリーさん

 親分さんにはコマンドーさん

 フェネックさん、センちゃんにはまた違うボスが腕に装着


 すると、身体の方はコノハ博士とミミ助手が大事に抱き抱え、連れていった


 何かあったら、ボスを通じて連絡がとれるんだって!


 これからの動きは、ぼく達は近々ペパプと呼ばれるチームのお手伝いに行き、マーゲイさんと言う方に遭うようにと指示がある

 セルリアンさん、ダブルスフィアチームは、ぼくを襲ったセルリアンの手掛かりを追い掛ける事になったみたい


 これは、かばんさんが教えてくれた事なんだけど、セルリアンさんは第二世代と呼ばれる種族らしく、襲って来た第三世代と分けられていると教えてくれた  

 第二世代のセルリアン達は、前会ったおじゃまリアンの様に誰かしらフレンズさんが一緒に居ることで見分けがつくらしい


 「じゃあ、キュルルさん、身体に気ィ付けてな?」

 「旅が終わったら、また遊びに来るんだよ?待ってるからね」

 「私からも礼を言う。どんな形であれ、ジャングルエンに新たな一ページを刻んでくれてありがとな!!」

 「がおー!いってら、しゃい!!」


 みんな力強い握手でぼく達を送ってくれる


 「かばんちゃん、わたしもっともーっとかっこよくなって帰って来るから……!!」

 「うん、楽しみに待ってるからね。サーバルちゃん……!」

 

 お互い爽やかな涙がほっぺを伝い、抱き合う……


 「やだ……なんだか泣けてきちゃうわ……」

 「カラカルさん、キュルルさん、サーバルちゃんを、宜しくね……?」

 「もちろんよ!あんたも、元気でやるのよ……!」


 それぞれの思いを胸に秘めて、それぞれの一歩を踏み出す


 「みなさーん!ありがとうございましたー!!」


 ぼくの一歩は、またいつかの「おかえり!」を楽しみに「いってきます!」



 今日もとっても良い天気!!

 次はどんなフレンズさんとの出会いが待っているのかな?




 しゅっぱつしんこー!ジャパリパーク!!


 


 

 


 


 

 

 


  

 

 

 

 


 

 


 

 


  

  

 

 

 


 

 

 


 




 


 


 


 

 

 


 


 

 

 


 


  

 


  


  


 


 


 


 


 


 


 

 

 

 

 


 


 

 


 


 


 


 


 


 

 

 

 

 

 

 


 


 


 


  

 

  

     


 


 

 


 

 

 

 

 

 

 


 

   

 

 

 


  

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る