お手紙を出してみます

ルシフェル様、お元気ですか。

突然ですが、天使長をやめることにしました。

そのため、天国にはいられなくなり、今人間界にいます。


ルシフェル様、会いたいです。お話がたくさんあります。

私をどうかおそばにおいてください。


私はずっと、ルシフェル様と一緒にいたかった。

ずっと一緒なのだと信じていました。

ルシフェル様、なぜ私は連れて行ってもらえなかったのでしょうか。

私はルシフェル様が一緒なら天使でなくても構わない。

私はルシフェル様と戦いたくはありませんでした。


神様はルシフェル様と戦うように私に命じられました。

そしてルシフェル様もそうするようにおっしゃいました。

だから私は先の大戦でルシフェル様率いる地獄の軍団と戦ったのです。

でも、戦いは終わりました。

次の大戦があるとしても、私はルシフェル様とは戦いません。


ずっと、神様かルシフェル様を選ぶならルシフェル様だと決めていたのに、神様もルシフェル様も笑うだけでしたね。

私は本当にそう決めていたのに。

何故、神様もルシフェル様も私の気持ちを笑うのでしょうか。

何故、私の決心は認めてもらえないのでしょうか。

何故、なぜ、ナゼ…考えても、わかりません。


私は、ルシフェル様と一緒にいたい。

それだけです。地獄でも天国でも人間界でもどこでも良いのです。

あなたがいる場所が私の天国。


神様の天使でなくてごめんなさい。

でも、私はこのように造られました。

ルシフェル様がこのように育てました。


待っています。

ルシフェル様が来るのを、ずっと、ここで、待っています。




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

Dear神さま 宮條水城 @sarusennsei

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ