第22話 モナリザの任務とは・・・

「世界にはメシア思想というものがある。どの宗教も、最後には救世主が現れ、人類を救うことになっている。そして我々はずっとその救世主の出現を、待ち望んできた」と、ジョナサンはモナリザに優しく話しかけた。

「我々はこれから、ジョンジュンと云う青年に会い、問題がなければ、共に生活することになる」

「実は世界には現在、何人かの救世主ではないかと囁かれている人物がいる。

 ジョンジュンはその中のひとりなんだ。それも有力視されている人物だ。そして不幸なことに、彼にはある国の元首から暗殺指令が出ている」

「えっ! そんな危険な人物と一緒に行動するんですか?」

と、モナリザは驚き、うろたえた。

「そうだ。君は彼の姉の代わりを務めることになっているので、一緒に暮らして、彼を守ることになる。それが君の任務だ。だが心配しなくて良い。私は君の婚約者として、君たちのそばにいて、君たち二人を護ることになっているし、この世界一優秀なチーム・メンバーが、近くにいて、君たち二人を援護することになっている」と言った。

「でも・・・、僕は訓練を積んだとはいえ、素人なんですよ」

と、少し怯えた声でモナリザは言った。

「心配はない、大丈夫だ」と優しい、安定感のある男らしい声で、ジョナサンはモナリザに語りかけた。

「それに君自身が最悪の場合は、最強の必殺秘密兵器になる」

と、ジョナサンはモナリザの瞳をじっと見つめて言った。

「これは、君にしかできない任務なんだ」

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