第24話 仲間の修行と裸のカッパ達? 下

 「…これで、全部かな?」とサーシャが言い、セラの視線に合わせる。

 その言葉に小さく頷き、「今扱えるのは…これだけ」と言葉にした。

 「これは…すごいな…」とアイゼンが、セラが召喚した召喚獣を見ている。


 セラの前には、中央に『オークプリンス』がいて、その右隣に体調2メートル程の白いゴリラが3体、『オークプリンス』の左には、体高1メートルほどの灰色の狼が2体いて、その後ろを蝙蝠が数匹飛び、後ろの方では、チンパンジーみたいな真っ黒い毛に真っ赤な顔のサルが1体いた。


 そして、その上空を飛ぶ白いドラゴン…。


 「召喚とは、本当にすごいわね」とサーシャが言うと、「あぁ…同感だ」とアイゼンが返した。

 「それで…この者たちは何ができるの?」とサーシャが聞く。

 「色々出来るよ…」と言い、振り返り。


 「バッドは長距離偵察、狼は、監視と隠密…そして、攻撃の補助、イモゴリラ…あっ、白いゴリラは戦える…」と言い、ちょっとうつむいて…。

 「サルは…曲芸」と言葉にした。


 そのセラをアイゼンとサーシャは驚いた表情で見てから、「セラちゃんは、まだ戦った事が無いんだね」と優しく言葉をかける。

 その言葉に頷きながらサーシャを見てからアイゼンを見た。


 アイゼンは目じりを下げながら、「しかたないよ、そういう状況で生きていた訳じゃないんだから…戦いの指示は、クラウト君に出してもらいながらセラも覚えるんだ」と言い笑みを見せる。

 その笑みに小さく頷いて『オークプリンス』を見上げると、両手を広げて、「オークプリンス…抱っこ!」と言葉にする。

 その言葉に、オークプリンスはゆっくりセラに手を伸ばすと、脇に手をいれて抱き上げる。

 「肩に乗せて!」と言葉にすると、セラを肩に乗せた。


 その行動をみて。

 「これは…本当にすごいな」とアイゼンが舌を巻いた。

 「そうね…戦い方…これには多くの課題がありだけどね…」と言いながら笑みを見せて、「でも…楽しそう」と言葉にする。


 その言葉にセラを見上げて、「私も乗せてくれるかな…」と言葉にした。

 そのアイゼンをサーシャが目を丸くしてみると、「ぷっ…はっははは」と噴き出して笑いだした。

 そのサーシャを見て、「本音をいったんだけどな…」と言いながらアイゼンも声を上げて笑い始めた。


 …そして…。


 …ここは『レッテウ山』山頂…


 「…ったく、なんだ、あのチ○コマニア!」とグンガ。

 「あぁ…チ○コぶら下げて…ぜってぇ~頭悪いぞ!あいつ…」とガリレオ。

 「…まったく…今日の俺は…ちょっと…いやかなり本気になっている」とフレディ。

 「…ってか、なんで僕まで?」とグラッパ。

 4人は丸くなって何かを食いながら相談していた…。


 「ったく…なんだってんだ、チ○コマニア!どうしたらぶっ飛ばせるんだ?」とグンガ。

 「そうだ…どうすればぶった切れるんだ?フレディ」とガリレオ。

 「まて…どうせやるならとことんだ。あいつが恥かしくてこの世界をを与えるような策を練る」とフレディ。

 「…ねぇ…なんで僕も?」とグラッパ。

 その4人の集まっている場所からバリバリと音が聞こえる。

 バリバリむしゃむしゃ…バリバリむしゃむしゃと…。


 「おっ!」とグンガ。

 「ん?どうした?」とガリレオ。

 「あっ」とフレディ。

 「ねぇ~」とグラッパ。

 バリバリむしゃむしゃ…バリバリむしゃむしゃ……ゴックン。


 「今、気づいた」とグンガ。

 「そうか、お前はバカだからな…」とガリレオ。

 「馬鹿は、なにも気付かんでいい!」とフレディ。

 「…ねぇ…」とグラッパ。

 バリバリむしゃむしゃ、バリバリむしゃむしゃ…


 「んで?」とフレディ。

 「んでってなに?」とガリレオ。

 「そうだよ!」とグンガが何かを捨てた…と言うか、今、食べていたモノの茎みたいなものを後ろに放り投げてから…バリバリむしゃむしゃ…と食べ始める。

 「だから…何を思い出した」とフレディ。

 「誰が思い出したって?」とガリレオ。

 「あぁ…俺だ」とグンガ。

 バリバリむしゃむしゃ、バリバリむしゃむしゃ…


 「それで?」とフレディがグンガと同じように茎みたいなものを後ろに放り投げ…バリバリむしゃむしゃ…と食べ始める。

 「レディ…みてねぇ~な」とガリレオ。

 「だろう?」とグンガ。

 「ねぇ~」とグラッパ。

 「あいつもここに来た日に城に入ったきり出てきてないな…」とフレディ。

 「食われたんじゃないのか?」とガリレオもグンガと同じように茎みたいなものを後ろに放り投げてから…バリバリむしゃむしゃ…と食べ始める。


 「そうだな…食われたことにしとくか…めんどくさいから」とグンガ。

 「そうだな…どうせ、普通の大きさの乳の女だし、あの位の乳の大きさなら、一人くらい減っても、この星の重さは変わらないからな」とガリレオ。

 「そうかな?」とグラッパ。

 その言葉にグンガとガリレオ、そして、フレディが、食べるのをやめてグラッパを見る。

 バリバリむしゃむしゃしているグラッパ…。


 「あぁ…グラッパか…誰かと思った」とグンガ。

 「おれも…」とガリレオ。

 「いるならいるって言えよ!」とフレディ。

 「ごめんね…」とグラッパ。

 バリバリむしゃむしゃ…している4人。


 「昼からこれじゃ…腹の足しになんねぇ」とガリレオ。

 「行きたかったなぁ~」とグンガ。

 「あのチ○コマニア…」とフレディ。

 「それでさぁ~」とグラッパ。

 その言葉にグンガとガリレオ、そして、フレディが、食べるのをやめてグラッパを見る。

 バリバリむしゃむしゃしているグラッパ…。


 「あぁ…グラッパか…誰かと思った」とグンガ。

 「おれも…」とガリレオ。

 「いるならいるって言えよ!」とフレディ。

 「ごめんね…」とグラッパ。

 バリバリむしゃむしゃ…している4人。


 「…とにかく…あいつ…」と言うとグンガが立ち上がり坂を見る。

 その行動にガリレオとフレディが、グンガが見ている方向を見ると…。


 ぼさぼさの髪で目が見えなく。

 髪の裾にはすでに鼻があり、とにかくにやけている。

 大きな体はぶよぶよのぜい肉で、藁でできた腰巻をしている巨体が…。


 バリバリむしゃむしゃと食っている。


 「絶対…あいつ俺たちと同じもの食っているよな…」とグンガが言うと、そのモノを銜えて齧りきった。

 「あぁ…、絶対に同じものだ」とガリレオも、そのモノを銜えて齧りきった。

 「ねぇ…」とグラッパ。

 その言葉にグンガとガリレオ、そして、フレディが、食べるのをやめてグラッパを見る。

 バリバリむしゃむしゃしているグラッパ…。


 「あぁ…グラッパか…誰かと思った」とグンガ。

 「おれも…」とガリレオ。

 「いるならいるって言えよ!」とフレディ。

 「ホンと……、ごめんね…」とグラッパ。



 その向こうに…。

 4人を目を細めて見ている女性…レディGが立っていた。

 その手には、桶にタオル。そして、オレンが着ていた和装の服装で…4人を見ていた。


 「…ってか、なに…あれ……?。」


 レディGの瞳には、


 すっぽんぽんの姿のカッパ4人が、キュウリを食べながら、何かを見て会話をしている姿が映し出されていた…。

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