EX.???
――遂に、遂にここまで辿り着いたか。
ふふふ。この一年余りに渡る長い
「最強の駒」を貴方が欲しがった時には、どうしたものかと思ったが。やれやれ、何とかなるものだな。
……しかし、良かったのかい? ダリルの口を塞がなくても。貴方が望めば、彼の最後の言葉を制限する事だって出来たはずでは?
何だって? 「強者に対するサービスだ」だって?
ハハッ、流石は伝説の大魔導師。余裕がお有りだ。
私など、彼らに私の素性がバレないかヒヤヒヤしているというのに。
前から思っていたんだがね、ヴァルドネル。――貴方は現代の人間を侮りすぎだ。
あまり情報という名の武器を与えすぎると、彼らは辿り着くよ? 貴方のもとへ。
そうなれば、我々の計画は終わりだ。貴方の目的が果たされる事もない。
え? 「なら、彼らを始末してはどうか」だって?
――分かっているくせに。意地悪だな、貴方は。
貴方と同じく、私も強い者は好きだ。特に、彼のように、力ではなく魂の強さを持った人間がね。
殺すだなんて、そんなもったいない事など出来ないさ。
――それに、我々が手を下さずとも、まだ最大の試練が待ち構えているんだ。
まずは、彼らがアレを無事に乗り越えられるか、見守ろうじゃないか――。
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