第2話 恋とは?

入学式では、冬美が入学生代表として、前に立って話をした。そして、冬美がモデルだと気づいた子が、キャーキャー言ったりして叫んでいた。

しかも、クラスに入っても、冬身の周りを囲んでいて、とても私が行けるような感じではなかった。


「はぁぁぁ」


と、ため息をしながら、その光景を見ていると隣から、朝聞いた声が聞こえてきた。


「冬美は、大人気だな〜

高校生活、大成功するやつだな笑

美湖は行かなくていいのか?

冬美のところに。」


急に、名前で呼ばれて少しドキッとした。

でも、馴れ馴れしいなとも思った。

私はこのドキッとした気持ちがまだ分からなかった。できる限り、平静をたもったまま応えた。


「うん、私が言っても邪魔になるだけだろうし、あとから話すよ。」


「そうか。

美湖は知ってたのか?

冬美がモデルだってことを。」


「うん、知ってたよ。

ずっと、一緒にいるんだもん。

知らないわけないよ^^*」


「へ〜〜

美湖と冬美って、幼なじみなんだ。

てか、俺は全く気づかなかったな。

普通にお前と仲がいいだけかと思ってたけ

ど、案外、すげー奴なんだな。」


「そうだよ笑

冬美は凄い子なんだ。」


新田くんが、冬美のことで、凄いと思って、目をキラキラさせて、私に言ったのは、嬉しかった。だって、心友がすごく褒められてるんだもん。でも、少しチクッとした。なんか心の底がもやもやした感じになった。どうしてなんだろう?嬉しいはずなのに。


帰りの時になっても、冬美の周りには人がいた。仕方なく1人で帰る用意をしていたら、横から声をかけられた。


「いいのか?

まだ、全然話できてないだろ?」


新田くんだった。私の心配をしてくれていた。


「仕方ないよ(^^;;

冬美は、人気者なんだから。」


と、言ったけど今日のモデルの撮影で、聞いておきたいことがあったから、1回は話したかったなと思ってた時、新田くんが、冬美の所に行って、冬美を呼んできてくれた。


「美湖、話したかったんだろ?

思いっきり、話せよ^^*」


「新田くん、ありがとう😊」



「どういたしまして笑」


すごく嬉しかった。

新田くんの優しさが、とても心地よかった。

その後、すぐに新田くんは帰った。

そして、冬美に聞きたいことを聞いて、一緒に帰った。新田くんのおかげで、私は、冬美と一緒に帰ることが出来た。


「ねえ、美湖。

新田くんって、学校中の人気者なんだね。」


「えっ!

そうなの?」


新田くんは、カッコイイし、優しいから、モテるのは知っていた。でも、学校中って言ったら、先輩もってことになるよね。


「他のクラスの女の子は、新田くんと一緒のクラスになった子にヤキモチ妬いてるんだって

美湖は席も隣でしょ?他のクラスの女の子には気をつけてね!」


「うん...。

分かった。」


知らなかった。最初はいい1年になりそうとか思ってたけど、クラス外は、怖いことになってるんだ。そう思ったら、ますます怖くなってきた。そして、それに気づいたのか、冬美は、


「大丈夫!

美湖には、私がいる!

いつでも、頼っていいし、守るからね^^*」


「ありがとう(。•ᴗ•。)」


本当にいい心友がいて、心からよかったと思った。

でも、やっぱり怖いな、

明日学校行くのは。

でも、今から、撮影だし思いっきり忘れちゃおう!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る