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「澄斗乱暴に扱わないでね」
「人に持たせて、文句が多いんだよ」
『あなたが乱暴だからでしょう。ジュナ様なら私達のこと、宝石を扱うように大事に抱き上げてくれるのに。だから人間の男子はいやなのよ』
……ていうか、唐沢先輩もみんなも元々人間だから。
「お前さ、放課後伊住と何を話してたの?」
「別に……」
「二人でこそこそ話してたよな」
「澄斗には関係ないでしょう。それより……黒谷君だけど、彼は危険だよ」
「危険って?」
「ライター持ってた。煙草吸うのかな。不良だったって噂は本当だったみたい」
「黒谷がライター? 何かあったのか?」
「別に何もないよ」
澄斗はあたしの幼なじみだけど、あたしの敵なのか味方なのか最近よくわからなくなってきた。
「お前さ、俺に何か隠してるだろ」
「だって、何を話しても信じてくれないでしょう。だからだよ」
「お前が非現実的なことばっか言うからだよ」
「お前、お前って煩いな。あたしは、お前って名前じゃありませんから」
『煩いのはあなたの方よ。少しは静かにしたら。そんな態度だから、男子にモテないのよ。乱暴者だけど、彼に同情しちゃうわね』
「ガタガタ煩いな!」
箱に向かって叫んだのに、澄斗が逆切れした。
「ガタガタ煩いって何だよ! お前な、たいがいにしろよ!」
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