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 今日は近くの映画館まで純と行った。昨日ほどの目の痛みや腫れはなかったが親から眼科に今日行こうと言われていて早めに帰って来いとのことだったが、行ってみてこれにしようと純と決めた映画の時刻的に親が言うような時刻には帰れないことを承知の上で予約を取った。毎回どこかに二人で出かけるとお昼を食べずに帰ってきてしまうので今日こそはということで珍しくお昼を食べることにした。昼時は避けようと正午よりも一時間程度早くお店に入った。二人でありながらもテーブルの席に座っているため広く使えて優雅な時間と言えるような時を過ごした。

 映画自体は国民アニメで毎年劇場版の映画を行っていて今年はその二十三作目だった。去年も純と一緒に見に行ってそのメインのキャラクターを好きになった。個人的には去年の映画は毎年のシリーズに比べたらあまり面白さを感じられなかったが、今年は去年よりも面白かったと断言できる自信がある。今年の映画はラブストーリーとアクションが混ざったようなミステリーで最初から終わりまでずっとドキドキしていた。毎年の映画にあわせてメインテーマを変えていて今年は劇場版初の海外だったのが要因かポップで鮮やかな印象を持った。主題歌は人気歌手グループの一人が歌っていて今日に至るまでネットを用いて聞いていたためリズムは全て頭に刻まれていて本編が終わって流れ始めたらテンションが上がり口ずさんでいた。主題歌が流れ終わって来年も映画をやるよという予告が始まった。噂で僕が一番推してるキャラクターがメインだという話を聞いていたので一番気になっていた部分の一つであった。短い予告の中で三分の二くらい残した状態で照準が移り、好きなキャラクターの声が聞こえて自分の持っている力を全て出すくらいハイテンションになった。その影響もあって何を喋っていたのかはよく理解することは出来なかったが、僕はもう十分だった。

 映画館に入ったときから気づいていたのだが、中学の時に同じ学校だった人がいて映画を見終えたあとに向こうが気づき話をした。どういう経緯でそうなったのかは今に至っては分からないが、その友達に主導され人生で初めてのプリクラを撮ることになった。今まで撮ったことがなかったのでどういう風にすればいいのかが全然分からず純に任せた感じで撮った。加工されたものを見ると目がとっても大きくなっていて違和感しかなかった。

 その後、純のお父さんがデザート用にと貰ったお金を使ってクレープを食べた。クレープを皆が欲しがっていたのか十人近い列を成していてどのクレープにしようかと決める時間は十分あってどちらかといえば暇な時間が少し出来る位の時間を待った。無事に購入し終えると渡されたクレープが注文したものと異なっていて店員さんがせっかく作ったものを捨ててしまった。注文した通りのものを作り終えて渡されたときにごめんなさいと謝られたがそこに対して僕は何も思わなかった。クレープ買ったら写真撮ろうと純に言われていたので食べそうになったのだが自制して座って写真を撮った。写真を撮り終えると良いよと言われてかぶりついてみるとやはり美味しくて甘いのが味覚全てを使って感じた。食べ終えるとじゃあ、帰ろうかと話をして家へと帰った。久しぶりに純と出かけたので楽しかった。

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