第6話 秘密の場所
──ガチヤ
扉が開く音と同時に風が春哉に向かって吹いた。
「目、開けていいぞ」
「え……! ここは入れるの?」
目を開けた先、そこは屋上だった。
普段は一般生徒は入れないはずだ。
「まあ、コネを使って借りたんだ」
秋翔は屋上の鍵指に引っ掛けくるっと回してみせた。
「……なんか秋翔ってすごいね」
「よし! お昼食べようぜ! あ、このことは内緒だからな!」
「わかった」
二人で屋上のフェンス側に移動し座った。
「はい、メロンパンとカレーパン」
「ありがとう。お金も……ありがとう」
「どういたしまして!」
「美味しい!」
春哉はメロンパンにかぶりついた。
「美味いな!」
二人は夢中で二つのパンを頬張った。
「……なあ、最近さ」
二人ともパンが食べ終わり、秋翔は、そこまで言うと一旦止めた。
「……最近?」
「……元気ないけど何かあったか?」
「あ……えっと」
「話しにくいことなら……別に言わなくていい。……ただ最近ここ、シワ寄ってるからさ」
秋翔は眉間を指さした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます