書き溜めてから更新派? 書きながら更新派?

 さて。

 前回までで、とりあえず(超展開とはいえ)物語の骨子ができあがりました。

 ここから、さらに世界観の設定などを詰める方もいらっしゃると思います。


 が、私はこの時点で物語の各話を書き始めることにしました。

 設定を詰めすぎると、それで満足して書かなくなる恐れがあったためです(本当は設定を考えるのすごく好きなんですけどね…。


 連載開始前、私はある程度書き溜めてから作品を公開しようと考えていました。

どこかで拾い読みしたのですが、『Web小説の連載開始時は(最初の1ヶ月は)毎日更新した方がいい』らしいのです。

 読者の方の目に留まる確率を増やすということなのだと思います。


 ともあれ、上記の情報を念頭に置いて、ある程度書き溜めをしようと思いました。


 ……思いましたが、失敗しました(ぇ


 白状しますと、書き溜められたのは4話くらいでした。

 というか、やってみて痛感したのですが……自分は『執筆しつつ更新しつつ』というスタイルの方が、どうにも性にあっているようなのです。

 読者の方からの反応がどうしても気になってしまうというか。一人で執筆しようとすると、モチベーション維持が難しい。

 そのことを痛感し、4話ほど書き溜めたところで、作品を公開することにしました。




【「書き溜めることができない自分は駄目だな…」と自分を責めていたけれど】

 当初、『どうして自分は書き溜めができないんだろう』『最終話まで書いて投稿した方が、物語の整合性もとれるし、クオリティの高いものが出せるに決まってる』と、私は自己嫌悪を抱きました。

 プロの作家さんは、当然きちんと書き終えてから、構成を整え、物語を世に送り出す訳です。

 それが出来ない時点で、プロ作家には向いていないな、とも思いました。


 ただ……今は開き直るようにしています。


 もちろん、書き溜めてから更新できるならば、そちらの方が良いという事実に変わりはありません。

 でも、できないものはしょうがない。

 『書き溜めて更新』スタイルに寄せることそのものがストレスになって、執筆ができなくなるのでは、本末転倒です。

 ならばもう、『書きながら更新』スタイルを貫くしかない。その中で最善手を選ぶしかない。最近は、そう言い聞かせるようにしています。

 そして、少なくとも趣味の範囲内で創作を楽しむのであれば、『書きながら更新』スタイルでもいいのだと思うのです。


 ちなみに、『書きながら更新』のメリットもあります。

 それは、外部からの刺激を作品に反映させやすいことです。


 物語の詳細を煮詰められないままに書き始めた私にとって、これは嬉しい誤算でした。

 外部からの刺激により、構想段階で煮詰めきれなかったアイデアの詳細を決めていくことが出来たからです。


 外部からの刺激…とはいっても、様々です。


 カクヨムで公開されている他の方の作品

 連載の中で、読者の方から寄せていただいたコメント

 テレビで放送されていたニュース

 雑誌に取り上げられていた絶景などなど…。


 これらの刺激は、物語を書いていなければ、さして気にも止めなかったと思います。

 ですが、物語を既に書き始めていて、アイデアに飢えていたからこそ、何気ない情報もアイデアを煮詰める良いきっかけになりました。


 迷って行動できないなら、まずは行動してみること。

 行動しながら考える…というと、ちょっと不安に思われる方もいるかもしれません。解決策が思い浮かばなかったら、アウトじゃないか、と仰る方もいると思います。

 でも、大丈夫です。

 一生懸命考えていれば、必ず解決策は浮かびます。

 解決策が浮かばずとも、日常生活の中にヒントが転がっています。しかも、こっちは解決策を得ようと必死なわけですから、転がっているヒントは必ず見つけられます。


 大切なのは、時間がかかってもいいので諦めずに一生懸命考え抜くこと。

 『書きながら更新』派の私は、日々そう言い聞かせながら、執筆を進めております。

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