規約
「事前説明をお聞きになった上で、この契約で問題はありませんね?」
白衣を着た女性が、書類を前に確認する。
「・・・はい。」
震える声を振り絞るかのように、男性が答える。
「では、こちらに署名捺印を。」
白衣を着た女性が複数の書類を男性に差し出す。そこには、契約書と宣誓書と書かれていた。
その書類に、震える手で署名捺印をする男性。
「ありがとうございます。では、三鹿野様のお父上様はこちらで引き取らせていただきます。」
「あの、本当に料金はこれだけで・・・?」
「はい。そちらに記載された料金を振り込んでいただければ結構です。」
その値段は、一般の相場よりもはるかに安い。桁を間違えているのではないかと思うぐらいだった。
「あの、調べたんですが、どうしてこんなに安く?」
「企業努力ですね。色々と頑張ってますので。」
2人に笑顔を向ける白衣を着た女性。
「それでは、こちらが説明書類と、契約書の控えとなりますので。」
白衣を着た女性は、封筒に入れた書類を男性に手渡した。
「では、規約通り、面会は事前予約制で、直接の面会は不可となります。ご了承ください。」
白衣を着た女性は、そう言ってほほ笑んだ。
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