働きながら20日で10万字書いてみて分かったこと

既読

1.完成までに1年かけてたら作者自身が飽きちゃうぞ

 おれ、既読。

 昼はしがないサラリーマンで、Webサイトとかアプリの運営をやってる。

 Web小説を書き始めたのは、ここ3年くらいのことだ。


 おまえらもご存じのとおり、働きながら小説を書くってのはたいへんなことだ。

 なにせ働いてると時間もなければ体力もない。


 なによりきついのは、ナメクジみたいな進みの遅さだ。

 頭ん中では物語ができあがってて、主人公たちはとっくの昔に世界を救ってるってのに、肝心の原稿の中じゃまだロマリアちほーでギズモに焼き殺されてるってわけ。


 これじゃ読者はうんざりだ。

 よしんば読者は待っていてくれたとしても、作者自身が飽きちゃう。


 そこでおれは「短期間で仕上げれば解決するんじゃない?」って思ったわけ。

 ちょうどカクヨムコンもやってるし、ゼロから10万字、いっちょやってみっかと。


 で、プロットも何もないまま、とりあえず「オナニーが趣味の女子高生」っていうワンアイデアで、土日使って頭の3話を書いて投稿した。

 きょうみがあるやつは、おれの作品一覧から『三田村さん、性欲をもてあます。』を読んでみてくれ。


 まあそこまではよかったんだけど、カクヨムコンの締め切りが意外と近かった。

 3話まで5,000字弱を投稿したのが1月20日。

 締め切りが2月7日。


 のこり18日間で9.5万字、1日5,000字書いても間に合わねえ。

 ともだちからは「こっからオナニーで10万字とかwww」って煽られるしまつ。


 しかも年度末さしせまる中で、おれの仕事もクソこまかい契約書をクソたくさんつくらなくちゃいけなくて、クソ忙しいのだ。


 でもね、こういうときこそ逆に考えるんだ。

 ここで10万字書けたら、いつでもできるんじゃねって。


 で、結論から言えば、できたわけ。

 20日間で10万字、働きながらでも書けたの。


 もちろん最後「ああああ」で埋めたとかじゃなく、いちおう小説の形。

 あんま数字とかのはなししたくないけど、☆は100こくらいもらえたし、PVも総計で1万を超えた。読んでくれた人たちありがとう。


 そういうわけで、やってみたらできたんだけど、やってるうちに気づいたこととか、みんなもやったほうがいいよってこととか出てきたし、どっかに書いとかないと忘れちゃうこともあるから、ここに書いとこうって思ったわけ。


 まあそういう軽いノリだから、あんま整理できてないことも多いんだけど、最初にいちばんだいじなことを書いとくことにする。


 それは、書き続けるためには読まれなくちゃいけないってこと。


 もちろん、公募に出してる人とか、ひとりも読者がいない中で、10万字規模の小説を書きあげる人だっている。それはしってる。


 けど、じっさい考えてみてよ。

 Webに公開してるのに、PVはほとんど伸びない、☆も読んだんだか読んでねえんだかわかんねえ知り合いがお情けで入れてくれてるだけみたいな、そんな状況で書き続けられる?


 仮にその作品を書き上げたとして、次の作品、どこに向かったらいいのか、迷子になっちゃうよ。おれ、一時期そうだったもの。 


 だから、ここでこれから書くことは、「忙しい中でどうやって時間つくって書くか」みたいなことは中心にならない。

 そういうのもちょっとはあるけど、あくまでちょっとだけだ。


 おれが書いて残しておきたいのは、どうやって人に読んでもらうか。

 もちろん「テンプレを書け」「エロを書け」みたいなことを言うつもりはない。

 そうじゃなくって、もっと地味なことで、だけど大切なことだ。


 もちろん、書籍化作品もないし、クソバズった作品もないおれだから、そんなにえらそうなことは言えない。

 読まれる方法って言っても、100万PV稼ぐ方法じゃない。


 いま書いてる作品を完結させて、次も書こうって思える、それだけの力をもらうための方法。

 そんなのでもよければ、まあ試しに続きを読んでみてくれ。

 ちょっとは参考になるかもしれないし、おんなじことで悩んでるんだなって、多少の慰めにもなるかもしんないからさ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る