第5話 医療費助成

「魔力欠乏性貧血、ですね? かかりつけのシャーマンの方に、意見書を書いてもらうよう手配しますので」

「意見書……?」

「冒険不可、制限付き冒険可、冒険可、でこちらとしても対応が変わります」

「はぁ……?」


 制限付き冒険可? 何それ、ちょっと意味わかんないんだけど……。


「いずれにせよ審査には3週間かかります。その間、医療費の減免の方だけでも手続きをされた方がよろしいかと。今日はもう窓口が閉まってしまいますが、あちらの”冒険支援科”の方で手続きできます」

「医療費の……減免……?」

「ご存知ないんですか? 特定の病気に対しては、医療費の減免制度があるんですよ。魔力欠乏性貧血でしたら、冒険支援制度がありますよ。シャーマン様の方に、役所からある程度お支払するお約束をさせていただき、その分冒険者様のご負担が減るような制度になります」


 何よ、そんなの知らなかった! 誰も教えてくれなかった!


 あたしは、冒険支援科で申請用紙とパンフレットを貰い、自宅に帰って読んだ。知らないと損をする内容しか書かれていなかった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る