3月20日(土) 広島市中区加古町にあるでレストラン「カフェ&レストラン リバーズガーデン」でランチビュッフェ食べる。

広島市中区加古町にあるでレストラン「カフェ&レストラン リバーズガーデン」でランチビュッフェ食べる。


アステールプラザ近辺で昼食をとろうとサイクリングロードを走らせていたら、HBGホールの「カフェ&レストラン リバーズガーデン」でランチビュッフェのあることに気づいた。値段は税込み1540円なので予算としてはちょうど良い価格だ。


腹ぺこではなかったが入ることにした。一人でビュッフェすることはなく、入ろうとしない理由の一つが決断力のなさだろう。小さい頃から他力本願の受動態だから、食べたい料理を一品ごとに選ぶのはあまり得意ではなく、必ずといっていいほど欲しいままに盛りすぎる。話はそれほど盛らないが、とにかくとり放題は盛る傾向にある。


若い頃なら量に価格を求めていたが、今となっては値段基準は瞬間にあるといってよい。たった一品でも本物があれば値段はそこに合致する。それは味だけでなく、見た目、サービス、雰囲気あらゆるものを含めてだ。どれかの要素が本心を突いてくるなら、値段はあってないようなものとなる。もちろんこちらの持ち金に余裕があっての話になるが。


そんなことを考えながら、パスタやごはんなどの炭水化物には手を出さず、おかずを多くとることにした。この価格で多くの料理の質を保つ工夫がみえるようで、目立って質の高い素材をそろえるのではなく、濃い味付けにもならず、中庸な味としてどれも美味しく食べられる。ローストビーフ、チキン、豚バラなど、偽りでない肉の味を穏やかにもっている。ムール貝や貝柱も同様で、茶碗蒸しは既製品ではない味がもちろんある。それながら加工品もうまく使うようで、おかずは腹八分におさめていたが、デザートはさすがにたくさん手が出てしまい、ソースやムースには手間をかけすぎない材料でうまく補っている。


広い室内で窓を見ながら他の人の動きや会話に注意は向けられる。そんな自分がふと感じたのはエドワード・ホッパーの寂寥感で、とても同じとは言えないが、空間の中で孤独を感じる雰囲気がある。


しかしほうじ茶をがぶがぶ飲み、消化の為にパイナップルばかり食べる自分には、そんなセンチメンタルな孤独などない。あるのは食い過ぎを恐れる心ばかりの昼のビュッフェだ。

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