音楽、映画、美術、舞台、食事、文学、観光についての体験感想文集

１１月１７日（火） 広島市西区横川町にある焼鳥店「豚鳥」で飲んで食べる。

広島市西区横川町にある焼鳥店「豚鳥」で飲んで食べる。

大将と横川で飲んだ。

予約してもらった「豚鳥」さんでの待ち合わせだが、全員遅刻して集合する。

初めて「豚鳥」さんを訪れたのは数年前で、それからすぐカレーのイベントで食べ、今はその皿に盛られた作り手の一角とまさか一緒に飲むとは思いもしないから、縁は良いものだ。

ビールで乾杯するのかもしれないが、わずかに早く着いた自分は冷酒が飲みたかったので、梅田酒造場の本州一でフライングする。

揃ったところで串はお任せ。柔らかいもつ煮込みで腹を目覚めさせ、キャベツをぽりつき、たくあん入りのポテサラを食べつつ、それぞれ肉と野菜の串を食べていく。

前に来た時は緊張に構えていたのかもしれない。今日は串がより身近に味を感じるようで、大らかで美味しい味が次々と腹に入ってしまった。

カウンターを挟んで向き合うよりも、隣同士飲むとなるとまた違ったもので、酒の注ぐ所作などは乙なものだ。数多く酒の場を知っているのもあるだろうが、人の接し方に慣れているより面と向かうだけのことであって、難しく考えがちな人付き合いを簡単なものにしてくれる。

熟成された酒もどんどん出されて、常温も熱燗も比べながら飲み進めていけば、紹興酒のような色もあり、ぬるっと自然酒らしい柔らかさもあり、すぐに宵は過ぎてしまう。

料理人同士の会話は同情と親しみの仲間にあり、古くからの知り合いが睦まじい信頼で声を飛ばすのはとても好ましい。前とはまるで異なる、それぞれの懐をより知った「豚鳥」さんでの飲みだ。