音楽、映画、美術、舞台、食事、文学、観光についての体験感想文集

７月４日（土） 広島市中区本川町にあるコーヒーロースターカレーパブ「fin.kissa」で本日のカレーとアフォガートを食べる。

広島市中区本川町にあるコーヒーロースターカレーパブ「fin.kissa」で本日のカレーとアフォガートを食べる。

映画鑑賞後に「fin.kissa」へカレーを食べに行った。家からそう遠くなく、何度も訪れたい美味しい店というのはいくつかあり、息の通ったモーニングや、丹精込められた蕎麦などがある。そのうちの一つにこの店があり、ギネスを飲みに行こうと思うものの、平日も休日も動きの流れがあまり変わらないので、家から近いからこそ寄らずに帰ってしまう。

前回の本日のカレーは大好きなサグだったが、今日は豚ロースのカレーで、タマネギの甘みが油でたっぷり引き出された口当たりがあった。美味しいと思える店の特徴に必ずあるのが、細かい点まで意図を通じた毛細血管の流れで、それが幅を広げて奥を深め、味の各要素に統一感を生んでだらけさせないのだろう。

ここのカレーは、他に「nandi」さんを思い浮かべるくらいで、広島市内では類をみない味があり、それはカレーリーフを散らしたり、自家製素焼きアーモンドを散りばめたり、パパドをのせたりするところにもあり、それらはスパイス使いや食材の扱いなどの神経の行き届いた職人気質の狙いと通底している。

甘みがあって柔らかい味の本日のカレーは、特に肉が美味しかった。煮汁に旨味と風味を吸われることなく、ハムを想起させる肉そのものの艶と香りが、少なくない数のブロックに含まれていた。

デザートにアフォガートを頼み、コーヒーロースター店のエスプレッソにはもちろん間違いがないと思わず、バランスのよい酸味と苦みの変にとがらない中間域を新鮮に味わえた。

もっと足を運ぼう。そう思いながら次はいつになるのか。ただ、そう遠くないことは、モーニングもあることを知ったから、わかっている。