前のエピソード――５月２５日（月）広島市南区皆実町にあるうどん店「幅屋」の配達サラダうどんセットを食べる。

広島市中区十日市町にあるスーパーマーケット「ユアーズ十日市店」の総菜を食べる。

家の冷蔵庫にレバーペーストやフムスはあるけれど、パンとそれだけで夕食とするのは少し足りないという話になり、何かおかずを買って帰ろうとした。

職場近くの居酒屋は今月の前半に昼の営業も再開しており、それからはテイクアウトも扱っていた。こんな時は何かちょっとしたおかずを手に入れるのにちょうどいいだろうと、退勤前に職場を離れて様子を窺いにいくと、どうも持ち帰りはなさそうだ。

それならと、前々から持ち帰りをしている中華料理店を覗くと、今日は店そのものが営業していない。

しかたないと思って、やはりテイクアウト営業をしていたように思えたインドカレー店に入ると、持ち帰りは昼だけと言われてしまう。

さすがにおかずを探すのはやめてしまい、目の前にある「ユアーズ十日市店」で総菜を買うことにした。

今さらになって、消費者有利と言っては語弊はあるだろうが、おかずを買うのに困らないテイクアウトの身近にある環境が変化したことを感じた。これはとても喜ばしいことで、しっぺ返しなんていったらこれも語弊はあるだろうが、それぞれの店が以前と同じとはならないにしても、苦肉の策らしい身を削った飛び道具に頼ることなく、席数や間隔はいまだ気にかけなければならないが、変に身構えることなく堂々と店を営業してもかまわない状況にきたと体感した。

おかずを買えずにうろうろさせるくらいがいいのだ。いつまでもテイクアウトはあるなどと思いこんで、時勢をみずに各店を甘くみていたのだ。「持ち帰り、そんなものはない、今は店で食べてもらうのが常識だろう」それが望ましい形なのだ。

とはいえ、それでも店に客は戻りにくいだろう。テイクアウトが当然にあると思い込んでいる自分の頭も徐々に変わっていくように、耐えに耐えた店に流れが少しずつ戻っていくだろう。

そう思って便利なスーパーな総菜を食べた。