4月29日(水) 広島市中区大手町にあるトルコ料理店「カルシャカ」のテイクアウトケバブサンドを食べる。

広島市中区大手町にあるトルコ料理店「カルシャカ」のテイクアウトケバブサンドを食べる。


愛知県でバクラヴァを販売しているトルコ人の方が、トルコにいるという話を聞いた。事情はわからないが、トルコにいるらしい。その方の弟さんが今は販売しているらしく、あくまで人伝なので真相は何もわからない。


それがあったから帰り際に「カルシャカ」に寄ったのだろう。心配とかではなく、ただただケバブが食べたくなった。


店に入ると、配達サービスの人ができあがるのを待っている。自分はロールタイプのケバブを注文して、座って待つ。壁にはムスタファ・ケマルの写真が飾られている。さすがトルコだ。


配達サービスのロゴがプリントされた紙袋もあるらしい。小洒落た袋がカウンターに並び、忙しそうに詰めていく。それらを待っていた配達員に渡すのだが、食べる前の温め方を店の方は丁寧に何度か伝えていた。


それほど待っていないのだが、自分のシャワルマができあがると、お茶が余るからといってトルコチャイを入れてくれた。砂糖抜きのカテキンが黒海沿岸の町を思い出させて、すぐに飲み干した。緑茶や麦茶をあたりまえのように出すのに似た習慣は、ムスタファ・ケマルを壁に飾るのと同様の習慣だ。


チャイという言葉はすべてがミルク入りではない。緑や紅などそれぞれの国でチャイは人との談笑を生んでいる。昔の記憶がいくつもよみがえり、配達サービスであってもおいしく食べてもらいたい気持ちが、伝言によって伝わってくる。


店内飲食は禁止傾向の今の世の中で、ふっと一息つく。ルールがすべてではなく、時と状況がすべてなのだ、こんな考え方を持って生きる人はたいてい逸脱した行動を起こすものだ。


ピタパンは温かいほうがおいしい。そしてケバブは手で詰めてもらったほうがおいしい。早く移動できるといいが、そうもいかない状況で出来る限りのことをしている。フライドチキンやハンバーガーなどとキングオブテイクアウトを世界で争う、ケバブサンドが広島ではすこしさみしい。

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