12月27日(金) 広島市中区基町にある広島市映像文化ライブラリーでマキノ雅弘、松林宗恵監督の「ハワイの夜」を観る。
広島市中区基町にある広島市映像文化ライブラリーでマキノ雅弘、松林宗恵監督の「ハワイの夜」を観る。
1953年(昭和28年) 新東宝、新生プロ 84分 白黒 35mm
監督:マキノ雅弘、松林宗恵
原作:今日出海
脚本:松浦健郎
撮影:三村明
音楽:鈴木静一
美術:進藤誠吾
出演:鶴田浩二、岸惠子、小杉勇、水島道太郎、三橋達也、御園裕子、水の江瀧子、瀧花久子
演出や構成に上質の映画作品としての輪郭は見受けられず、鶴田さんと岸さんの演技だけでなく、端役の演技さえもつくりものめいたところがある。俳優に芝居する力が足りないのではなく、メロドロマという甘い香りがつきまとう言葉同様に、深刻な題材ではあるものの、大げさなやりとりがかえって悲壮感を減退させている。
当時のハワイを知る紹介映像としては貴重だろうと思えてしまうからこそ、映画作品としての質に疑問を抱いてしまう。古い厚木や四つ木を舞台にした映画作品も同様に珍しくありながらも、物語の水準の高さがあるからこそ単なる資料映像に陥らないのだろう。
今月の8日にフェイスブックの記事で見た真珠湾攻撃の写真に非常に似た映像が挿入されていて、動画としての迫力はノンフィクションだからこそ訴える威力が強かった。
ハワイの日系人1世はアイデンティティを祖国に持ち、子供達はアメリカ人としてある。その対比を交えて戦争の如何を問いかける真面目な映画だが、もう少し厳格なカットと編集で形作り、題材をより切実なものとして向き合いたかった。
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