9月6日(金) 広島市中区大手町にあるラーメン屋「横綱家 紙屋町店」でラーメンを食べる。

広島市中区大手町にあるラーメン屋「横綱家 紙屋町店」でラーメンを食べる。


20時過ぎに、腹が空いているのかわからない状態でふらふら歩いていると、ラーメン屋を見つける。看板には、横浜家系ラーメンとあり、さきほどの映画は消えた芸者を捜しに横浜へ行った、広島では食べたことはない、横浜家系は、町田のラーメンの味だ。


店に入ると、客は誰もいない。席数はけっこうあるが、誰もいない。理由は少しわかる。厨房が見えない。家具と内装が少しだけ軽い。備品が見えるところに置いてある。BGMがなんだかだ。そう、お洒落な雰囲気はあまりない。そして、店が外から気づかれにくい。古くても、新しくても、ださくても、しゃれていても、雰囲気があればいいと思う。それに味もあれば。


濃さや油の量、麺の固さを選べるらしいが、全部普通にする。妥協だ。運ばれてきたラーメンを口にして、町田のラーメンの味を思い出す。感傷は一切なく、なくなりかけていたトイレットペーパーを家に思い出して、レジのそばの商品を無表情でとって運ぶように。


豚骨醤油、ほうれん草、太めの麺、海苔、家系の味だ。ただ、町田家のラーメンのような胃腸に匕首をちらつかせる存在感はなく、重厚な味わいはないかもしれない。それに、味玉がないのも、足りないかもしれない。


近くの寿司屋や焼鳥屋は人の頭が並んでいる。ラーメン屋は椅子が並んでいる。おそらく、曜日と時間帯の関係だろう。


二郎系、ましまし、いまさら台湾のタピオカ、それを話題に、スーパーもタピオカ、めちゃめちゃ。家系、流行ではないだろう。どれもひどく遅れている気がする。そもそも早いも遅れるもなく、お好み焼きが食べたくなる。

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