6月22日(土) 広島市中区十日市町にあるピザ屋「ARIETTA VERDE」でヴェルデランチのピザを食べる。

広島市中区十日市町にあるピザ屋「ARIETTA VERDE」でヴェルデランチのピザを食べる。


最近、ピザが食べたくてしかたなかった。商工センターのほうにあるピザ屋は、METライブビューイングが終わる頃には閉まってしまい、入れないことが数回あり、横川にあるピザ屋は、入ると必ず30分以上待つと言われる。


近所の「ARIETTA VERDE」は美味しいのに、平日の昼の客の入りがそれほど多くないからか、ランチは土日だけになってしまった。職場から近いので、時たまの昼の外食ができなくなったのが残念だ。


ということで、土曜日だから行ってきた。


頼んだのは4種類のチーズが入ったピザで、ゴルゴンゾーラ、タレッジョ、モッツァレッラ、パルミジャーノが入っているらしい。それにハチミツが付く。


ランチのセットにソフトドリンクはついているのだが、少しお金を払うとアルコールも飲める。ビールの品揃えもあるので、頼もうと思ったが、チーズだから赤ワインにしてみた。ビールにチーズは合わせたことがないけれど、試してみるほうがよかっただろうか。


若い香りの、軽くて甘い赤ワインだ。サラダはいつもと変わらないが、細かい人参がより甘みを感じた。


ピザは、チーズがたっぷり表面を覆っている。脂がたっぷり滲み出ていて、口にすると、まずモッツァレッラの歯ごたえのある弾力が口にあたり、風味は、モッツァレッラが一番感じる。他は混一していて判別できない。表面をよく見ると、部分部分に黒すり胡麻でも混じったようなところがあり、そこをナイフで取って口に入れると、ゴルゴンゾーラの風味が熱に昇天した味がした。おそらく、タレッジョもこのようにどこかにいるのだろうが、色の区別がないので、わからない。繰り返し食べていると、なんだかパルミジャーノも混じっているような、ブレンドされたチーズの味があるような気がしてきた。とにかく食感も味もモッツァレッラが最も強い。


ハチミツは、香りが澄んでいるも強くなく、控えめだが弱くなく、どの花か考えた。レンゲか、山の花か……、わからない。アカシアのような気もするが、違う気がする。レンゲだろうか。


ハチミツを垂らしてピザを食べると、味の奥行きはぐんと伸びる。チーズだけでも美味しいのだが、それだけでは何かしらのソースが欲しくなり、それはハチミツで満たされる。この組み合わせは本当に素晴らしい。しかし、半分ほど食べると、少し飽きている自分がいる。一週間の仕事の疲労がこういう店へ運んでいるのもあり、もう少し風味のきついのを体は欲していた。もっと塩っ気のある、アンチョビや、濃いソースのが。それならどうしてこれを頼んだと言うと、気になったからだ。


ちょっと見た目も色がなくて味気ない。口に入れた第一印象が長続きせずに、赤いトマトに噛みつきたくなり、ピリッとするハーブを口に詰めたくなった。


美味しいけれど、ちょっと弱い。そんな印象のピザだったが、店員さんは変わらず愛想良く、雰囲気もいいので、平日営業をしないのが惜しまれる。きっと、この界隈ではランチの相場が高くみられてしまうのだろう。1000円を超えると、人々は入らないのか。いや、「桂蘭」はいつも待ちがあるくらいだ。何が違うのか。おそらく人々への認知だろう。もったいない。

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