第4話 決意

結局テレビ電話は4時まで続いた。書く方は面白がって書けるからいいご身分だが、考えることしか出来ない中の人にとっては苦痛でしかない。寝させてくれ...あーネットサーフィンするんじゃねえ!高校生らしいけども!そこでリアルを追求するな!


あああ...さすがに目が疲れてくる...。そのくせこいつの視力は無駄にいい。なんでだろうか。


ツイッターにのろけを書き込みだした...もー知らねえ。いや、自分のことだけども。でも自分じゃないんだ!なんて言ったら伝わるか...。語彙力が全く足りない...。1.5人称視点で見てる感じなんだ!つまり...思考することしかできない訳だ!


...小説の主人公になるってこういう形になるんだな...。逃げ出す方法はないだろうか...。


よし、逃げよう。この1.5人称視点の世界から!目指せ1人称!



とはいえ一体絶対、どうすればここから逃げられるんだろうか...。まずは出来ることを洗い出して行こう。

まずは...思考は出来るな。そして作者の心情も読み取れる。そしてこいつ...うんおれだけど、の感情も読み取れる。あとは...五感はちゃんと働くな。


そういえば、少しずつ思考が独立してきてるような...。そうだ !最初はそこまで自立した思考は出来なかったはずなのに...。


つまり...、少しずつ3人称視点に近づいてきている...?もしそうなら、これは厄介な問題だ。時間経過では絶対に戻らない。さらに言えば事態は悪化していくかもしれない...。


これは早めに事態を解決しなければ...。


そんなことを思っていたら陽が出てきた。もうそんな時間か。...っておい、なんで今から布団を被る?いやまあ、眠いけども...。


うあああ......意識が遠のく...。




一体何時間寝ていただろうか。ようやく目覚めたときには陽がてっぺんを...どころか傾き始めてきていた。えーと...。今日って月曜日だったはずなんだけどなあ......。そしてこいつ、というかおれは高校生だし今は6月。学校に行かない理由がない。


さてさて、これはかなり良くないパターンかもしれない。もちろんこれは先生に怒られるだろう、というのもある。それはそれでめんどくさい問題だ。ただ、今はそんなことは些末な問題だ。


誰だこいつ?という奴が目の前に二人いる。

もちろんこの感情はこいつ...もといおれが持っている訳だが...。そうなると本当に知らない奴というわけだ。


ラブストーリーはどこへいった?

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