第2話 方向性決定

さてさて、あまり広いとは言えない、そして当然あまりきれいとは言えない部屋に帰ってきましたよ。まあしょうがないので汚れた服を脱いで洗濯機に放り込み、着替えをごそごそと漁っていると(自分の家にあるものなのに『漁る』という表現をするあたり大分部屋が汚そうだ、と分かって頂けるとありがたい)、


ピン、ポーン


と、少し間延びのした音が鳴った。途端におれの頭には彼女の存在が頭に浮かぶ。多分作者も今思い付いたんだろう。まあとりあえずこれで作品の方向性が決まった訳か。


急いで服を来てドアを開けると、確かに彼女が立っていた。名前は...『瑠璃』らしい。この作者、今の今まで名前考えてなかったのかよ...。


瑠璃はいつものように部屋に入り込むとお土産と言ってその辺のコンビニで買った甘味を渡してきた。


お土産と言ってもってくるということは付き合いたてなんだろうか。それともその辺のコンビニで買ったということはそれなりに年月が経っているんだろうか?ここで書いてくれないとおれにも分からねえだろうが。道理でPV数すら伸びねえ訳だよ。


おっと、作者への愚痴がだらだら出ている間にこっちでは瑠璃がだらだらと愚痴をこぼしている。幸いにも瑠璃の家族に対する愚痴なのでおれには関係ない...という顔をしてはいけないようだ。軽く頬をつねられた。


と、ここでちょっとあれな話を。どうやらこの作者、こんな話を書きながら彼女が出来るとかそういう経験は一切ないようだ。当然告白された経験もなし。告白した経験もなし。つまり...妄想で全て描いているわけだ...。まあそういう作者の姿はあまり想像しないようにお願いしたい。


さてさて、頬をつねられた後、何をしているかと言うと...、二人でキッチンに立ち、お菓子作りをしている(またまたカッコ書きだがおれが瑠璃の尻に敷かれていることをなんとなく感じ取って頂けると大変ありがたい)。


...こんな風景がカップルの当たり前なんだろうか?やっぱり想像で書くと実状とは異なる場面が出てきてしまう、と作者が考えているようだ。

全く、よくわからないジャンルに手を出すからそんなことになるんだ...っておい!それこっちもだ!お菓子作ってたはずが生物兵器作り出してる!料理下手だったのかよ!は、早く止めないと...。その生地絶対アウトなやつだろ!色が...青っぽいぞ!何入れた!?


なんとか声をかけ、止めさせた。せっかくストレス解消してたのにーとか言ってるけど聞き流す。

これ..何ゴミだろう...?生ゴミで処理しきれるだろうか...。


まあ、ゴミ問題は後にして。なるほどなるほど、そういうラブストーリーか。ドジな彼女の様子を描き、その様子を第三者が笑うという非常に性格が悪い...いや、この辺にしておこう。なんたっておれが生き残るためには作品が継続的に描かれなければいけないんだ。たとえ性格が悪くても!


PV数伸びろ!そして作者飽きるな!

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