第3話
ある日、夢を見た。
その夢は現実とは逆で自分自身がみんなに愛されている夢。
「この夢が現実だったらな…。」
現実の境遇は悲惨なものである。自分が近づこうとすれば、みんな「汚物」のような目で避ける。
酷い時はやってもいない罪を着させ、あたかも自分が「窃盗」したかのようになすりつけ警察に突き出すといったこともあった。
その場に居なくても、ウソの証言をして実行したように仕向ける始末。
「何の恨みがあって、陥れるんだ!」
と心の中で叫んだ。
さすがに、堪忍袋の緒が切れそうになった。
でも「ここで怒って暴力でも振るったら人生終わり。」と怒りをかみ殺して、何とかセーブ。
翌日、退職届を提出して勤めていた会社を辞めた。
「あれ以上居たら、死ぬ。そして、殺される。」
だんだん、人に対して恐怖心が芽生えて来た。
人の顔を見る度に、この人は大丈夫か?信用出来るのか?などといった顔色を伺うような日々が続く。
「誰を信じて、誰を信じちゃいけないのか分からない。
こんなのが続くと、精神的に疲れる。ストレスになる。」
これ以降から家に閉じこもる日々が始まった。
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