〇一六

 君はロヴァがズボンを脱ぐのを止めなかった。

 もちろん、常識外れの行為である。


「あれ、脱げないぞ……」


 ベルトを外しはしたものの、旅装が引っ掛かって中々ズボンを脱げない。ベルトを外したままズボンと格闘している様は滑稽であった。

 それで済めば笑い話なのだが……


「貴様、我らを愚弄しているのか」


 痺れを切らした門番が目をいからせて君たちに迫る。

 戦を前にして相当気が立っているらしい。

 門衛は長槍を構えて君たちに打ちかかる。


「やっべ」


 ロヴァは脱ぎかけのズボンが引っ掛かって咄嗟に動けない。

 君はロヴァをかばって門衛の槍を受ける。

 君は1点のダメージを受け、体力点から1点を差し引かなければならない。


「大丈夫か相棒!」


 君はロヴァに目で返事をして得物を構える。


 さあ、この物語で最初の戦闘だ。【〇一七】に進みたまえ。

https://kakuyomu.jp/works/1177354054888453186/episodes/1177354054888479059

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