男の子はしたい、女の子はいたい
倉田京
男の子はしたい、女の子はいたい
♀『ねえ、タカシ君。私たち付き合ってそろそろ一ヶ月だよね』
♂「そうだね」
♀『ねえ、話は変わるんだけど…』
♂「なに?」
♀『タカシ君は”したい”派?』
♂「な、なに急に…」
♀『例えばね。タカシ君が”したい”って私に言うとするじゃない。でも私は”いたいだろうなぁ”って思っちゃう…』
♂「教室でいきなり何言いだすんだよ。”したい”だとか”いたい”だとか…。誰かに聞かれたりしたら…」
♀『そうだね、あんまり人前で話すような内容じゃないね』
♂「そうだよ。話すなら二人っきりの時とかさ…。それに僕たちまだ中二だし…そういうのはまだ早いっていうか…」
♀『でもやっぱり聞きたいな。タカシ君は”したい”?それとも……』
♂「こ、こんな場所で言うの…?」
♀『うん、タカシ君の口から直接聞きたい…』
♂「ぼ、僕は……したい……」
♀『そっか、タカシ君が”したい”って思うならそれでいいよ。私は……いたい…だけど…』
♂「そ、そっか。じゃ、じゃあ、どこでする?」
♀『どこって?』
♂「ア、アレをする場所だよ…」
♀『アレってなに?』
♂「カナちゃんが先に言ったんじゃん。アレをしたいかどうかって…」
♀『あれ?私は死んだ人の体をどう呼ぶかって話をしてたんだけど。
♂「え?」
♀『あれ~。何の話だと思ったの?ねえ、何と勘違いしたの~?教えて教えて』
♂「もういい!」
♀『ごめんごめん。冗談』
男の子はしたい、女の子はいたい 倉田京 @kuratakyou
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