春にはきっと

祝福を届けに。

車窓に流れる風景はスピードを上げる。


雪、緑、夢を見る人。


私の指先のささくれから血が滲む。


もうすぐだ。

それはゴールではない。

輝く宝石のような赤。

もうすぐだ。

それはきっとスタートの合図。

ブルーのパーカーのフードの形を整えた。


とんたんとん。

ざーざーざー。


春がくる。


ならば私は愛を愛そう。

おめでとう。

祝福は今も、これからも、あなたの元に。

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