第2話

今まで、気付いた人はいなかった。

本当の私なんて...

私が気づかないふりをしていた私なんて...

誰にも見つからないはずだった...。


周囲が私に求めるものは様々だ

君は、癒しを。

君は、理解者を。

君は、ただひたすらに話を聞いてくれる人を。

君は、自分ではない動いてくれる人を。

君は、 君は、


そう。

誰も私自身を知らないはずだった。


誰も、私でなければならない人なんていない。

ただ虚しいだけの本心を隠し、人は、私は、「また明日」と言い「おはよう」と言葉を交わし、日々を過ごして行く。


仮面の下の奥底にいる私を見つけられる人はいない。


...私を含めた皆がそのはずだった。

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