「詩集 永劫」(12月)
舞原 帝
20.愚文
次が出来ないのではないかという不安は こうして書いて払拭するしかない
払っても拭い切れない場合もあるが それでも書いていれば必ず出来るのだから
書きたいものがないと悩むことはない
むしろそれを利用して何でも彼でも書くだけ
そのことを鼻に付くほど鼻にかけることもある
とは言え 稚拙な文しか書けないと塞ぎ込むことがなかった訳ではない
学ぶことを忘れてしまった過去や現在を 時に恨めしく思うことも屡屡
ただ徒に 殴るように書いた文には何の思いもない
思いを込めないように書くことなど容易すぎて容易い
つらつらと書いても 熟考に熟考を重ねて書いても 出来てしまえば此方のもの
そもそも書き写しでもしない限り同じものなど出来はしないのだから 大船に乗って出来る岬に向かえば宜しいのだ
出来栄えなど二の次三の次 かと思えば全体の見栄えを気にしたりもする
出来栄えなど二の次三の次? というより出来にそも期待などしていない
書けてもこの程度の詩とは呼べない「詩」が いつもの如くこうして出来上がる
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