第4話 腹黒電車


 下校途中、電車に乗りながら、夕暮れに染まる車窓を眺めている尾津さん。



尾「電車って黒髪みたいだと思わない?」


郡「え?」


尾「だって、必要な人には必須だし、気にしない人にはなくても平気だもの」


郡「なるほど。でも、なぜ『黒』髪なんです?」


尾「きっと腹黒い連中が乗ってるからよ」


郡「腹黒」


尾「ええ」


郡「じゃあ僕も……」


尾「ごめんなさい。忘れて」



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