a

@fivemini

第1話

私は不安にすがって生きている。

明日起こることに怯え、同時に、明日に不安があることに安堵する。

地球なんて終わってしまえばいいのに。

そうすれば、私の身も、終わりを迎えて、この思いからもおさらばできるのに。

『自ら命を絶つのはどうだ?』

どこからか気のせいな声が聞こえてくる。

私はその声に否定も肯定もせず、ただ、ただ、体を預ける。

今まで受け身で生きてきた人生の中で、私はすっかり自分だけの殻に閉じこもり、自分で動くことなどしない。

自分の命にさえも責任が持てない。

生きている実感のない生活の日々はまたも、不安を、私の生きる糧とする。それしか今の私にはないから。

だから、私は思う___

_____地球なんて、この世界なんて、

___終わってしまえばいいのに。


今、私が爆発したって構わない。

それで、この生活が終わるなら。


日に日に私の頭は飽和状態を増し、自分の存在すら認めることができない私がいた。

そう、私だけが。


続く・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

a @fivemini

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ