第181話【核心を掴む】

「マオウトハナンダダト?」

「そうだ、 お前達は色々な所からやって来たと言うが何故この国を襲うんだ?」

「ソリャアコノクニガオカシイクニダカラジャネエノカ?」

「可笑しい国?」

「ゲジュツナンテリガイノホウデナリタッテイルクニダカラ

マオウナンテリガイノレンチュウガアラワレルンダヨ」

「・・・・・つまり王道楽土が有るから魔王がやってくると?」

「ニンゲンドモノナイラントカガオキナイカワリニ

マオウガヤッテクルバランスハトレテイルナァ」


ケケケッと笑う宰相。


「ソノオウドウラクドモクズレカケテイル」

「内乱が起きたからな・・・」

「コレイジョウナニガオコルカワカラナイジョウキョウハ

オレタチニトッテモイタデナノヨ

ダカラファウストノシタイヲショブンシテクレ

オマエタチモセカイガクズレルノハイヤダロウ?」

「・・・グレートヒェン、 如何思う? ファウストの死体を持っているのは君だ

まずは君の意見を聞きたい」


ヴァーグナーが意見を求める。

しかし返事が無い。


「・・・グレートヒェン?」


振り返るヴァーグナー。

しかしグレートヒェンの姿が無い。


「なっ!? アイツ何処に行った!?」

「ニガシタカァナァテイアンナンダガオレトイッショニアノグレートヒェントカイウムスメヲコロサナイカ?

アイツガキケンナノハオマエタチモワカルダロウ?」

「Nova!!」


強烈な光が宰相を包んだ。


「グワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア・・・」


宰相は絶叫し消滅した。


「ゾルゲ・・・」

「魔物と共闘なんてありえないよ・・・」

「領主様!! 何ですか今の音は!?」


ジマーンが兵を伴って執務室にやって来る。


「ジマーン殿!! 暫くドナウエッシンゲンは任せます!!」

「え、 えぇ!?」

「ど、 どうするつもりなのゾルゲちゃん・・・」

「グレートヒェンを追いかけて話し合う必要が有るでしょ!!

それからヴァーグナー!!」

「何だ?」

「さっき言いかけた事・・・私達に教えて、 情報共有をしておこう」

「・・・・・正直言いたくは無い、 これは貴女達には残酷すぎる話だ」

「ざ、 残酷・・・?」

「重要な話なんでしょ? じゃあ言ってよ」

「・・・・・分かった、じゃあ話そう」

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