第109話【義賊故に分け与える】
高梯子を上る『御使い』の雑兵達、しかし。
「良しもう少しで甲板・・・」
バキッ!!
「うわああああああああああ!!!」
「な、何だああああああああ梯子があああああああ!!!」
「ぎゃああああああ!!!」
梯子が突如折れて真っ二つになり雑兵達が地面に落ちていく。
「おいヤギュウ!!今どうなっている!!」
「コンドウ殿!!さっきから何者かが梯子を折っている様で・・・」
「何ぃ・・・一体誰・・・後ろ!!」
「!!」
ヤギュウは咄嗟にしゃがんだ、紙一重でシュルトゥのナイフを躱す。
「ちっ」
「おのれ何奴!!」
振り向きざまに剣で攻撃するも既に居なくなっていたシュルトゥ。
「おのれぇ・・・さっきからナイフを的確に梯子に当てて梯子を叩き折っている・・・
一体あの娘は何者・・・」
「一旦あの娘は置いておいて船に入るぞ、俺が先陣を切る!!ついて来い!!」
「分かりました!!数名付いて来い!!」
「「「了解しました!!」」」
コンドウは大剣を振いながら前進する、まさに突撃する猛牛。
荒れ狂う鬼神、次々と騎士団団員と陸軍兵士が微塵になっていく。
「くっそ!!奴を止めろぉ!!」
「無茶言わないで下さい団長!!」
ハンスの絶叫に冷静に返すヨナス、すると。
「喰らえ!!」
コンドウが剣を振り下ろしたのと同時に大量のナイフを投擲するシュルトゥ
余りに多過ぎるナイフを全て躱す事は出来ない。
そして叩き落す事も出来ない。
「防げばいいだろう!!」
コンドウは腕をクロスさせて急所への攻撃を防いだ。
「らぁ!!・・・あ?」
刺された感覚が可笑しい、眩暈がする、コンドウが自身の腕を見ると
「・・・・・ヤギュウの剣?」
「!?」
ヤギュウが自分の剣を確認する、2本足らない。
と言う事はつまり・・・
「・・・・・悪い、ここまで、だ」
ヤギュウの毒剣の猛毒で息絶えるコンドウ。
「たお・・・した?」
「今だ!!突撃ぃいいいいい!!」
コンドウが倒れた事により一気に突撃命令を出すハンス。
「うぉおおおおおおおおおおお!!舐めるなあああああああ!!」
毒剣を巧に操り次々と騎士、兵士を倒して前進するヤギュウ。
状況は一気に読めなくなった。
果たしてヤギュウはメフィストフェレスの呪殺を止め倒す事が出来るのか!!
それはこれからの彼等の活躍による!!
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