第129話 一話の文字数に悩む


 タイトルは散々語り尽くされた創作論なので、何字が良いとかは置いておいて個人的な変遷を述べます。


 エッセイ連載当初は千文字で書くように意識していました。事実60回くらいまでは千文字で書けています。千文字はテンポが良いですね。導入から結論までまっすぐ、歯切れよくスパッと終わります。

 寄り道している暇なんてない。必然的に書いたものをひたすら削ぎ落して行きます。その中でオチがつけば及第点って感じです。


 それ以降は、二千字弱が多い。途中でぷつっと緊張が切れたんですよね。「あー、こんな冗長な言い回しで鼻水の好みを語りたいなぁ」みたいな。「堅物のおっさんとうさぎが世界を救うことを無駄に手の込んだ表現で書きたいなぁ」とかいう訳の分からない欲が出て来て、千文字以内に収めようとしなくなりました。


 結果として、醜態を事細かに書き散らかしています。


 パワーフレーズ化が上手ければ密度を高めるのは可能なのでしょうが、そのセンスが僕には無い。唯一褒められたのは近況ノートに書いた「二十代童貞、旅に出る」とかでしょうか。


 良いフレーズもなんだかインパクト重視の小説のタイトルみたいになるのが遺憾です。違うわ、事実だわ。お前、そんなん言ったら僕の毎日ドラマチックか。「夕陽、駆ける童貞」とか「童貞の買い出し」とか。フィクションじゃねーわ。ちょっと素敵か。


 ちなみに、18歳から39歳の男性の25%が童貞です(※1)。つまり、ありふれています。ちなみに20代後半で500万以上稼いでいる割合は男子で1.5%、女子で0.5%です(※2)。つまり、年収500万は欲しいとか言うよりも、童貞を狙った方が確率は高い。(何の)


 ほら、から無駄に文字数が増えました。URLでかさが増されているとは言え、そもそも書かなければ300文字削減です。


 エッセイは一話が長くない方が気楽に読めるので門戸が広くなる気がするんですけどね。でも、ちょうどいい感覚がまだ分かりません。しばらく悩んで行こうと思います。


「童貞、筆の尽くし方に悩む」


 ちょっと気に入ってんじゃねーか。





※1 Forbes Japan

日本人の「童貞率」が25%に上昇、セックス離れが鮮明に(2019/04/08)

https://forbesjapan.com/articles/detail/26548


※2 キャリアオタク 20代の年収事情!

https://mohipeasuke.com/archives/1802

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