　スポーツでも何でも、結果が全てだと思います。どんなに荒いプレーをしても、どんなにプライベートが乱れていても、同じ土俵で結果を出す人に対して結果を出せない人が説得力を持つことはないと思っています。

　ゲームだと明白ですよ。勝つためにはステータスの高い選手やキャラを揃えるのが道理です。キャラの個性なんて知ったこっちゃありません。中途半端で全く使えないキャラがいるだけで穴になりますから。勝ちたいなら個人の感情や好みなんて挟まずに能力で決める。それが最も良い手段であり、誠意ってものです。

　でも、現実では無駄に感情を差し挟むアホがいるんです。全く理解が出来ない。何が「あいつは頑張っているから」ですか。頑張るだけで評価されるほど不公平なものはないです。どれだけ手を抜こうが、どれだけ不真面目であろうが、結果を出せるのが最善かつ最良でしょう。むしろ手を抜けるのは才能ってやつですよ。生き物は生まれながらにして不平等ですし、強いもの、優秀なものが生き残るのは当然でしょう。どれだけ必死でも生き残れないなら淘汰されるべきなんです。醜く藻掻（もが）く姿に情けなんてかけようものなら、寝首をかかれて死にますよ。そのことをみんな分かっていないのです。

　辛酸を嘗（な）めて、何かを成し遂げようとする心意気は立派かもしれません。でも、それが結果に繋がらなかったら無駄です。目標に対して何の貢献も出来ていないんですから。褒める道理が無い。逆に不公平ってものです。精一杯やっている――ただそれだけで認められるなんてね。

　この世は不合理で満ちています。誰もが一時の感情で、極めて主観的な嗜好に基づいて判断しているんです。ほんと、阿呆ばかりですよ。どうしようもない。なんでそんなに筋の通らないことを言えるんですか。取るに足りない人間のために、どうして「ごめん」なんて言えるんですか。結果を出せないのはその人のせいなのに。ただ勝手に自滅しただけなのに。何も気に病む必要はないのに。どうして「よく頑張った」なんて言えるんですか。全く、意味が分かりません。

　そんなナンセンスな一言が淘汰されそうな生き物を支えてしまっているのです。そいつらはその言葉を頼りに立てるのです。理屈に合わない人の間抜けさに、優しさに、言葉にならない感情を抱くのです。……だから、僕らは明日もけたたましいアラームにしかめ面をして、新しい朝を迎えることが出来てしまうのです。