第43回 ミッキーラットでないのは何故か

 文字を書くようになる前から、言葉ってなんでこんなに難しいのだろうと思っていました。似ているような気がするのに、意味合いが全く違う言葉に出会うとあたまがくらくらします。特に外来語にはそんな言葉が多い気がしますね。


 こんなことを考えたことはないですか?


 なんでミッキー“マウス”なんだろう。

 

 よくニュースで、マウスやラットで医療試験成功と報道されているのですが、なぜミッキーマウスで、ミッキーラットではないのだろうと。


 これはもちろん種類の違いなのですが、その一言が大きなイメージの違いをもたらすことにいつも驚きます。


 日本語にすると区別なく「ねずみ」ですが、マウスは「ハツカネズミ」を指し、ラットは「ドブネズミ」を指すそうです。(医療上の文脈ではそれらを品種改良した実験用のねずみを指すそうです)

 

 この違いは、大きいですよね。


 英語でも日本語でも、ドブネズミはきたならしいイメージがあります。ミッキーラットにならないのは、そんなイメージからきているのでしょう。ちなみに、マウスはラットよりも小さく可愛らしい白いねずみです。ドラえもんはラットは嫌いでも、もしかしたらマウスは大丈夫かもしれません。


 他にも「菌類」と「細菌」と「ウイルス」の違いとか。菌と細菌は微妙でしょうか。僕はキノコが好きなので、嬉々として「菌類」を食べています。醤油や味噌も大好きです。でも、嬉々として「細菌」である大腸菌やサルモネラ属菌を食べたりしません。ただし、乳酸菌や納豆菌などは特別ですかね。――ウイルスはいきているのでしょうか? 高校の生物の先生は僕たちに尋ねました。今でもその時に感じた命の定義の不思議さを覚えています。

 これらを間違えると健康としての命にかかわりますし、命の定義にも影響するのですから、大変なことです。


 また、パスタが食べたい! と自分でいっておいて、マカロニやラビオリが出てきたらちょっとがっかりしたり。確かにどっちもパスタだね……。そうだね、せめてロングパスタって言うべきだったよね……。と反省したり。

 

 言葉の違いには意味がありますよね。

 底辺を這いつくばっている身でも、ふだんは気にしなかったであろう違いをひろいあげて、きちんと、効果的に表現できればとなぁと思います。

 



 でも、「ハツカネズミみたいに美しくなりたい」って表現だったら、それはそれでウケてなかったと思います。その通りですもん。やはり表現は難しい。

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