第21回 プライドって必要?


 ――なんと自分はプライドが高いのか。


 自省した時に良くこの感想が出てきます。自信はないくせに、プライドは高いとはなんとも手に負えないものです。プライドを低くしたいと思って、ふと思いとどまりました。


 ――はて、プライドが低いことは良いことなのか。と。


 誰かを形容するのに「あの人はプライドが高い」と言ったら紛れもなく悪口ですよね。逆に「あの人はプライドが低い人だ」と言ったら誉め言葉でしょうか。いや、意志が無く、すぐに謝って済ます人のように聞こえてしまいます。プライドがあるとダメなのか、無くしてみるとどうでしょう。


「僕にはプライドなんてない」


 ……いや、もっとダメです。人として危うい領域にいる気がする。すぐパンツとか盗みそうです。


 プライドはあっても無くても、あまりポジティブではないような気がするんですよね。


 Webilo英和辞典でprideの意味を引いてみました。

 1.自慢,得意,満足

 2.自尊心; 誇り,プライド

 3.うぬぼれ,高慢,思い上がり

 4.自慢のたね, 頂上,全盛

 5. 〔ライオンの〕群れ


 白黒どちらの意味も含んでいますね。誇りと自惚れはどう取り違えても逆の意味にはなれないと思うんです。


 そう思うとやはり、日本人の僕にはプライドという言葉を使うのは難しいと思うんです。代わりに沽券、矜持、誇りといったものが使いやすくて、しっくりくるんですよね。


 なけなしのプライドを捨てるのはもったいない気もするんですが、僕にはプライドは必要ないみたいです。なので、プライドのない人間として生きていこうと思います。




 ……パンツは盗みませんよ?

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