第2回 客観的な視点とは?

 今回の内容は言葉遊びです。ただの屁理屈なので、客観的な視点を持つための方法論などを期待された方はすみません。期待に応えられそうにもありません。あれば、僕も知りたいです。


 さて、今日は「客観的な視点」について。


 仕事ではとても大事だと、よく言われますよね。ビジネスにおける客観的とは、定量的に近いと思っています。誰もが納得できる独立したデータ・裏付けを持つこと。


 でも、これも聞いたことありませんか?

「自分の書いた小説・文章を客観的に読みなおす」ことが大切だと。


 これ、めちゃくちゃ難しいと思うんです。


 例えば、『僕は自分が面白いと思う小説を書いています。でも、それだけじゃいけない。みんなが楽しめる作品にしなければ。他の人だったらこう思うかな、一般的にこっちがウケるかな。試行錯誤して、出来る限り客観的に見直しました』という場合。


 ……あれ?

 他人の視点を考えた時点で、を想定しちゃっていませんか……?


 いやいや、『書き終えて一週間寝かせておいた文章を見直します。すると、見えていなかった文の繋がりや言い回しがイマイチな所が大量に見つかった……。客観的に見るとこんなに酷いのか! と、はっとしました』という使い方もありますよね。


 でも、すぐに気づきます。

 こちらの表現が良いと思いなおしたのは主観的では!?


 さて、困った。

 袋小路に入ったような気持になります。

 

 小説における客観的な視点とはなんでしょう。

 芸術に定量性を求めるのは難しい。

 PVとか★とかありますけど、それは結果ですから。


 でも、評価が少ないってことは何かが足りていないことの確かな指標だ。

 客観的に見て、何が足りなかったかを考えてみよう。


 ――はい、さっぱり分かりません。


 何だよ「主観または主体を離れて独立に存在するさま」って。

 そんなこと出来たら苦労しねーよ!出来たらそいつ、なにものだよ!

 そもそも、見ているのは主体なんだから、って原理的に不可能だろーが!


 「特定の立場にとらわれず、物事を見たり考えたりするさま」でも変わんねーよ!

 何が良いかなんて最終的には主観になっちゃうんだもの。


 客観的な視点って何だろう……。定義的に存在し得ないんじゃないの。




 分かってます。取るに足りない言い訳だって、ナンセンスな詭弁だって。

 

 でも、好きなんですよ。

 時々、意味のない矛盾に悩まされるんですが、そんな無駄な時間が楽しいですよね。


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