【詩】京愁

のらりくらりと起き上がり

ふらりふらりと街へ出て

柳の枝なん凭りかかる

この世の身こそはかなけれ


木偶の坊だと嘲笑われて

無表情かな錦鯉

常世の長にあらずんば

拳を上げることなかれ


烏合の衆となりはてて

無心に呷るエビネケン

首を竦めて堪え忍ばねば

前世の罪は贖えぬ


阿諛追従も去りにけり

若紫の夜の帳

滅びの橋にてわれ独り

眼下に萌ゆる桜あり


滅びの橋にてわれ独り

滅びの橋にてわれ独り

若紫の夜の帳

眼下に萌ゆる桜あり

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る