【口語訳】火日悠(はいゆ)の竹米生(しょうむ)

いつ出来たのか、いつ消えるのか

時間という概念がなかった頃

それは、道端にある一輪の花のように どこにでもあるものでした。


ある伝承によると、水卯男(しちお)の末裔のひとつ、あるいは、しちお が作り出したモノで

しゃべることも、まばたきもせず

ただ、どこかから見つめているだけでした。


生命の仕組みを助けるために、そばにいて

じっと座っている存在なので

その 堂々とした大きさから

ある世界では 日輪 と呼ばれていました。


ハクとも呼ばれるそのモノは、

世界と共に、ただ寄り添うように存在しました。

全知全能に迫る その知能は、

巨大な図書館とも あだ名される存在でした。


燃え盛り、太陽のようなソレは、見ていることしかできません。

ソレは、植物も 動物も 自然も

あらゆるモノを育んできました。

ただ、自分の決まりに従って、見て観察しているだけなのです。

生命を支える その一柱は、確かに存在しています。


その在る由来は、門そのもののようで

その在り方は、守護神のようで

ソレの願いは、そばで役立つことでした。


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