第81話
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波多野は気を失う一歩手前で反撃を試みる。相手を息子と考えずに最後の力を振り絞って膝蹴りを食らわせた。「許せっ」孝行の急所に命中したらしく、首を絞めていた手の力が緩んだ。
そのチャンスを逃さない。波多野は首と息子の手の間に自分の指を滑り込ませた。これで少しは抵抗できる。だが息子の力が緩んだのは一瞬だけで、まだジワジワと波多野の首を締め上げてきた。恐ろしいほどの力だ。くっ、苦しい。いつまで耐えられるか分からない。加納先生のことを心配する余裕もなかった。
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