もろともに 4

「そりゃそーだろー! 今の先輩もそうだったけど、結構かわいい娘何人かいたじゃ ん! 話してみたら、面白い娘だって何人かいたかもよ?」


「大爆笑する程?」


「いや、そんなん望んでねぇー。てか、望むなよ!」


 ――恋愛に大爆笑!


「だってなぁー」


 フイッと顔を背けた祐志が、眩しそうに窓を見上げる。


 少しの間を置いて、ポツリと声が降り注いだ。


「どう考えてみても、お前といる方が面白そうだろ」


「えっ……」


 その言い方が、痛みと共にトクンと心臓を押し上げる。


 そうだ。こいつが女と付き合いだしたら俺達、今までみたいにずっと一緒って訳にはいかねーんだ。


 そんなのは、解っていた事だ。


 なのに。そんなのはつまんないと思ってみたりする。


 そして祐志が、告白してくる女を振るのが『当たり前』だと、思っている『俺』がいる。


 ――でも、じゃあ。それってつまり。今まで 告白してきた女達より、俺を優先してくれてるってコト?


 急に意識して、なんだか照れ臭くなる。

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